2005年08月06日

一変した道路事情

インドシナから

 インドシナ半島を十年ぶりに回ってみた。十年一昔とはよく言ったもので、一番の変化は何といっても道路事情が一変したことだろう。ベトナムの首都ハノイから外港ハイフォンまで、高速道路がつながるまで四時間近くかかっていた。川には橋がなく、フェリーを乗り継がなくてはならないし、何より天井に何度も頭をぶつけるような穴ぼこだらけの道路では、スピードが出るはずもなかった。

 それが今では、高速道路が整備されて一時間でつながるようになった。日系企業もハイフォンの工業団地に多く進出するようになっている。

 ベトナムのハノイからホーチミンまで結ぶ1号線最大の難所とされたハイバン峠には今夏、東南アジア最大のトンネルが開通した。これで標高差など関係なく、海岸線を南北に直結することになった。

 ハイバン・トンネルは国内物流の流れをスムーズにしただけではない。ラオスとタイを経由してベトナムとミャンマーを結ぶ東西回廊の難所をも一つ克服したことで、インドシナ物流回廊の整備に一役買ったことの意味が大きい。

 道路のインフラ整備という点では遅れていたラオスやカンボジアでも、雨期になるとぬかるみ、車輪が泥にはまって立ち往生した未舗装の道路もその多くが、少なくとも簡易舗装され、年間を通して安定した人とモノを運ぶ回廊の役目を担うようになっている。

 ただ、かつては泥にはまった車を助けるため、乗客だけでなく往来の人々も一緒になって助けた光景は今では見られなくなった。道路事情の向上は、進歩といえば進歩だが、忘れてはいけないものもある。

(バンコク在住・T)

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sekai_no_1 at 09:12│Comments(0)TrackBack(0)アジア 

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