2005年08月13日

たかがサッカー、されどサッカー

韓国から

北朝鮮を応援する観客
「私たちは一つ、祖国統一」と掲げる北朝鮮を応援する観客
(8月4日、韓国南西部の全州ワールドカップスタジアムでの韓国対北朝鮮にて)


 国境や人種の壁を超えた交流を可能にさせるのがスポーツの良さであり、世界中で最も競技人口が多いとされるサッカーはその代表格。

 しかし先日、韓国で開催された東アジアサッカー選手権は、ナショナリズムを刺激して余りあるものとなった。

 参加したのは日本、韓国、北朝鮮、中国の四カ国。大会前、日本を除く三カ国すべてが「反日感情」を抱いていることに一抹の不安を感じたが、蓋(ふた)を開けてみればやはり至る所で「反日」に出くわした。

 例えば、初日の「日本対北朝鮮」で見せた韓国サポーターの応援。北朝鮮のチャンスには大声援を送る一方で、日本選手の接触プレーには大ブーイング。スタッフとして来ていた地元の女子大生に聞いてみると「北はやっぱり同じ民族だから」。

 試合中、韓国選手に肘(ひじ)打ちを食らわした中国選手に日本人の主審が退場を命令。ところが次の日本戦にその中国選手が出場、一回休まなければならないはずの退場者が堂々とプレーしたことにジーコ監督も「三十数年のサッカー人生で初めてのこと。日本戦だからなのか」と不快感をあらわにした。

 このほかにもインターネットのケーブル線の取り合いが原因で言い争いとなった日本人記者と中国人記者、最終日の日韓戦で日本に負けた後、日本チームの表彰にブーイングを飛ばした韓国人サポーターなどなど。

 たかがサッカー、されどサッカー。次回、再来年の大会で同じような光景を目の当たりにせずに済むには、どうしたらいいのか、と真剣に考えてしまった。

(U・ソウル在住)

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sekai_no_1 at 08:08│Comments(0)TrackBack(0)韓国・北朝鮮 

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