2005年08月18日

科学者も意外に宗教的

米国から

 米社会では、“宗教”(キリスト教)が政治をはじめ現実の生活にかかわる分野で大きな影響力を持っているが、それは信仰に重きを置く米国人の価値観の表れでもある。“宗教”がネガティブな響きを持って語られることの多い日本と大きく異なっている部分だ。


 米国人の宗教性の高さは、一般的には宗教と相いれないイメージがある科学の分野にも共通のようだ。ライス大学(テキサス州ヒューストン)の研究者がこのほど発表した調査結果によると、科学者も予想以上に“宗教的”であることが分かった。

 全米の名門二十一大学の自然・社会科学者千六百四十六人を対象に行った同調査では、全体の70%が宗教に「基本的な真理がある」と回答、68%は自らを「霊性を重んじる人」と評した。

 また、「神を信じない」割合は、自然科学系で38%、社会科学系は31%にとどまった。細かく見てみると、無神論者が最も多かったのは物理・生物学者の41%、少なかったのは政治学者の27%だった。

 全体の傾向としては、社会科学系学者のほうが自然科学系学者より信心深いようで、「祈祷(きとう)する」と答えたのは社会科学系が30%であるのに対し、自然科学系は22%。「(聖書など)聖典を読む」割合は、社会科学系は28%、自然科学系は20%だった。

 「宗教」「科学」のかかわりといえば、「創造論」対「進化論」の論争が真っ先に思い浮かぶ。米国では、それらを公教育でいかに取り扱うかが、いまだに論争の火種となっている(最近では、そこに「インテリジェント・デザイン理論」<何らかの知的存在が宇宙や生命界をデザインしたとする理論>が加わる)。そうした米国特有の状況は、科学者の宗教性の高さも一因となっているのだろう。

(M・ロサンゼルス在住)

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