2005年08月30日

イスラム教徒の同化

フランスから

 フランス最大規模のパリ郊外エブリーのモスクの長に立つメルン教区長は「フランスの移民適応政策は、成功したことがない」と手厳しく批判している。そのエブリーのモスクに通うモロッコ系移民二世のブライムさん(28)は、昨年、政府が九月から施行した宗教のしるしとなるイスラムのスカーフなどの学校での着用禁止に強く反対してきた。


 ブライムさんは「九月の新学期になれば、また学校の前に校長が立って服装検査をして、イスラムの女生徒の幾人かが、放校処分になる可能性がある」と警告している。ブライムさんの友人の妹は、昨年十月に、スカーフを取ることを拒絶して、高校から放校処分を受けている。

 「友人の妹はクラスで一番だった。彼女から勉強の場を取り上げたことは、イスラム教徒への差別としか言いようがない」とブライムさんは語る。実際、イスラムの女生徒は、まじめで勉強のできる生徒が少なくない。それに、フランスでは私立はカトリック教会か、ユダヤ教会が運営しているので、彼らイスラム教徒は公立校しか選択肢がない。

 ブライムさんは、パリのエリート校ビジネス・スクールを出ているが、いまだに就職先がない。「アラブ人の名前を見ただけで、銀行などは履歴書を捨ててしまう」とブライムさんは嘆く。

 「イスラム教徒と見れば、テロ組織と関係あるのではと思うフランス人は多いが、組織なんてなくても、差別を感じる若者たちが、自発的にテロリストになっていく現実を知るべきだ」とブライムさんは訴える。

 宗教を社会の隅に追いやり、イスラム教徒を蔑視(べっし)する社会が、テロを生む土壌をつくり出しているとも言える。

(A)

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sekai_no_1 at 09:46│Comments(0)TrackBack(0)ヨーロッパ 

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