2005年09月01日

危ない子供にきついお仕置き

米国から

 日本と同様、米国でも凶悪犯罪の低年齢化に歯止めがかからない状態が続いている。ちょっとした口げんかがもとで、十歳に満たない子供が友人を刺し殺したり、銃で弟を撃ち殺したり。

 この間もカンザス州で、十一歳の男の子が車に乗っていた少年を脅して、その車を盗むという事件が発生した。


 記者もニュージャージー州ニューアーク市など、ニューヨーク近郊の「荒れた」地域に入ったことが何度かある。昼間人影もまばらな通りも、日が暮れると怪しげな若者たちが出没し始め、ぴりぴりした空気が流れ出す。この中に、明らかに十代前半らしき子供がナイフのような鋭い目を辺りに投げ掛けていたのを、今でも思い出す。

 一方、さまざまな少年犯罪に対し、米司法当局は厳罰で臨むケースが増えているようだ。

 最近も、ボストンで、十二歳の男子児童が街中で拳銃を発砲する事件があったが、この少年に対し、地方裁判所判事は保釈金を二十五万ドル(約二千七百五十万円)と巨額の設定を行い、周囲を驚かせた。

 この判事は、地元紙に「こうした子供たちは何事にも責任を取ろうとはしない。…彼らは怖いものなしで、その行動をコントロールできはしない」と、あえて厳罰を科した理由を語っているが、賛否両論。 ボストン市長は判事の決断に「街中での発砲は許せない」と支持を表明する一方、検察当局は、「一般的に見て、保釈金は五千ドル相当」と困惑の色を隠さない。

 しかし、子供たちはこの決定を「大人からのきついメッセージ」と受け止めるだろうか。「危ない子供たち」の「危ない」ゆえんは、結果を考えずに向こう見ずな行動に出ることでもある。

 記者などは、法外な保釈金を掲げても、しょせんは「対処療法」にすぎないのではないかと思ってしまうのだが……。

(N)

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