2005年09月01日

移民の国での隣人関係

ブラジルにて

 ブラジルは雑多な移民が和気あいあいと暮らす国。また、日本やヨーロッパへ仕事を見つけて旅立つ人も増加の一方だ。私も気がつけば、最初にこちらを訪れてから九年の歳月が流れ、いよいよ日系移民に近くなってきた。向かいのおばあさんはドイツのフランクフルトから来た人だし、隣の娘さんは逆にスイスでビジネスを始めるなど、何かとても国際的だ。


 そんな中、最近親しくなった人で、環境学の博士号を持つイタリア人がいる。六年ほど前から、この地域に天然ガスのパイプラインを通すためのプロジェクトで、州立大学の研究室に勤務し、共通の友人のジャーナリストを通して知り合った。
 イタリアはベネチアの出身で、彼の事務所を訪れると、時間がある時は、サイトでベネチアの地図などを開いて、街の様子などを詳しく教えてくれる。かつては、フロリダの大学で研究活動をしていたこともあり、英語もポルトガル語も堪能だ。娘さんの住むオーストラリアから南米に来る時などは、南極経由のアルゼンチン行きを利用するなど、地球をまたに掛けての人生のようだ。

 それぞれ故郷を離れてきた者同士、どこかで共通の感情があるようで、短い期間だがすっかり打ち解けてしまった。いずれはぜひ一度、お互いの生まれ故郷を訪れてみようと約束して、先日も彼の事務所に長居してしまった。

(Junichi・マットグロッソドスル州在住)

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