2005年09月09日

拒否された和解

フィリピンから

 一向に解明されない不正選挙疑惑によってアロヨ・フィリピン大統領の支持率は歴代大統領で最低の数値となってしまった。

 それと対照的なのがエストラダ前大統領で、略奪罪で軟禁中の身にもかかわらずいまだに多くの支持者を持ち、その発言はマスコミの注目を集めている。


 大統領弾劾の是非で国内が揺れるさなか、犬猿の仲である両者が和解するという嘘(うそ)のような噂(うわさ)が流れた。

 和解の舞台はエルシャダイという国内有数の宗教団体の集会で、両者に面識のある教祖が自身の誕生日のイベントとして画策し、イメージ回復に必死なアロヨ大統領がこれに飛び付いたと言われている。
 しかし政権追放という憂き目に遭ったエストラダ氏がこんな茶番に応じるわけもない。
 大統領の出席を察知したエストラダ氏は会場に向かう車でノロノロ運転を繰り返し、アロヨ大統領を何時間も待たせるという牛歩戦術に出た。

 どうも和解という雰囲気でないことを悟ったアロヨ大統領は「なぜエストラダ氏を待たないのか」というマスコミの質問を無視し会場を後にした。

 結局、エストラダ氏が会場に着いたのは夜中の零時だったというから、すごい執念というか怨念である。この模様は生中継で全国に放送され、待ちぼうけを食らったアロヨ大統領はとんだ赤っ恥をかくハメになった。会場に着いたエストラダ氏が満場の拍手で迎えられたのは言うまでもない。

 さらにエストラダ氏は「私も追放されない自信があったが、それは自信過剰だった」と危機に瀕(ひん)しているアロヨ大統領を得意の毒舌で痛烈に皮肉った。

 さすがに元俳優なだけに、演出という面ではエストラダ氏が一枚も二枚も上手だったようだ。

(F)

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sekai_no_1 at 09:20│Comments(1)TrackBack(0)アジア 

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この記事へのコメント

1. Posted by コラソン   2005年09月14日 08:09
国の富の90%を、人口の10%以下が抑えている国。大多数が貧しい中に放置されている国。まだ荘園制度下の平安時代のような国で民主主義もなにもないものだ。大統領になるのはみな荘園貴族で、約50ファミリーと言われている。その中の争いに過ぎない。映画俳優出身のエストラダが大統領になったのは、お遊びのようなもの。

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