2005年09月12日

ドラマ「李舜臣」ヒットの理由

韓国から

 韓国KBSの大河ドラマ「不滅の李舜臣(イ・スンシン)」が先日、ついに最終回の放送を終えた。毎週土曜日、日曜日の夜、百回にわたって続いた番組の視聴率は30%を下らなかったというから、その人気のすごさがうかがえる。

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 李舜臣とは言わずもがな、十六世紀、豊臣秀吉の朝鮮出兵の際に日本水軍の前に立ちはだかり、二十三戦二十三勝という記録的な戦績を残した朝鮮の誇り高き将軍であり歴史的英雄である。李舜臣の魅力はその戦略戦術の巧みさはもとより、周囲を感動させ、感化させてしまう人格にある。実際、李舜臣将軍のことは、朝鮮出兵で負けた日本でも「素晴らしい将軍だった」と高く評価されていて、東郷元帥も日露戦争でロシア艦隊を破ったことをたたえられた時、「自分は李舜臣将軍には遠く及ばない」と言ったという話が伝わっている。

 しかしこのドラマがヒットしたもう一つの理由は、李舜臣率いる朝鮮水軍が日本水軍を完膚なきまでに打ちのめした「痛快さ」を視聴者が楽しんでいたことかもしれない。ドラマが中盤に差し掛かったころ、竹島の領有権や歴史教科書の記述などをめぐって韓国で反日感情が広がった。それが李舜臣の快進撃が続くに従い、日本に対する不満、反感はトーンダウンしていった。このドラマが中国で放映され人気を博したことからも、ドラマが反日感情を代理満足させる力を持っていたのは確かなようだ。

 連日のように日本大使館前で行われた反日デモやマスコミによる日本バッシングがいつの間にか下火になっていった背景に、このドラマの存在があったとすれば、李舜臣は四百年たった今なお、韓国人の日本に対する優越感を刺激し続けていることになる。

(U)

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sekai_no_1 at 11:26│Comments(2)TrackBack(0)韓国・北朝鮮 

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この記事へのコメント

1. Posted by イ・スンシン   2005年09月14日 08:04
李舜臣を韓国人よりも先に評価したのは東郷元帥をはじめ日本人でしたね。韓国ではクーデターで大統領になった軍人・朴正煕になって、初めて李舜臣の銅像を光化門に建てた。文人天下の韓国人にはもともと軍人など評価する物差しがなかったのです。
今回のドラマも「日本をやっつける」軍人だから評価されたようなもの。それまでは李舜臣は軍人としてではなくて、「孝行息子」の面から評価されただけでした。戦争中、親の死に際し、重要な前線を離脱して家に帰ってしまい、喪に服したからです。
これも「忠孝」の物差しがこうも違うものかと思わされますね。「親の死に目に会えなくても、お国のために」というのが日本なら、「国がこの一戦で滅んでも、親の喪に服する方が優先される」というのが韓国・朝鮮です。
2. Posted by メール便   2005年09月16日 22:46
まことに卓見です。

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