2005年09月16日

揺れる立憲君主制

ネパールから

 先月末、ネパール最大の政党であるネパール会議派の党大会で、これまで党是としてきた「立憲君主制」を党綱領から削除することを正式に決定した。

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 同国で最大発行部数を誇る「カンティプール紙」はこれを風刺漫画で批評した。

 ゴミ捨て場のコンテナから、ネパール会議派のコイララ党首が「死んだ馬」を担いで、力なく伏し目がちに歩み去って行く。その馬には「立憲君主制」と書かれているというものだ。

 これまでコイララ党首は「共和制に反対し、立憲君主制を固持」する態度を表明してきた。コイララ党首は「王室嫌い」で有名だが、それでも立憲君主制の必要性にこだわってきたのは、同国で圧倒的多数を占める貧困層など国内事情を考えてのこととされる。王室を排除した共和制という革新的な政治体制が、ネパールに大惨劇をもたらす可能性を懸念してきたためだ。

 しかし、そのコイララ党首も共和制支持を主張し始めた青年層を排斥することはできなかった。ギャネンドラ国王の専制的政治手法に対し、高まる反国王感情による共和制支持論者の増大を老獪(ろうかい)な政治家といえども、押しとどめることはできなかったのだ。

 その意味では、コイララ党首を中心とした穏健な派閥が政治的求心力を失うことになるのは避けられないのではないかといった疑問が生じてくる。

 なお、王制打倒を掲げ武力闘争を展開するネパールの反政府武装組織「共産党毛沢東主義派」は、同国最大の政党であるネパール会議派の羅針盤が動いたことを見逃さなかった。すかさず、政府への攻撃を停止する「停戦声明」を発表。反国王を旗印に、統一戦線構築に動きだした。

 秋のネパールは、大きな政治のヤマ場を迎えそうな趨勢(すうせい)だ。

(T)

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sekai_no_1 at 09:08│Comments(0)│TrackBack(0)│アジア 

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