2005年09月17日
監督は「針のむしろ」
一年三カ月にわたって韓国サッカー代表を率いたボンフレール監督がついに辞任に追い込まれた。この試合に負ければ最下位、という東アジア選手権最終日の対日本戦で終了間際にゴールを割られ、ホームで行われたW杯アジア予選のサウジ戦でも敗戦を喫した。「絶対負けは許されない」試合で負けた代表チームの「ふがいなさ」の責任を取らされた格好だ。
辞任前、「ファンの70―80%は辞任を望んでいるがどう思うか」といったメディアの質問にも「(来年のドイツW杯の)本番で失敗するより今の段階で課題が分かったほうがいい」とかわした姿が思い出される。監督自身、「十分な時間が与えられていない状況でチームの実力を根本的に向上させる機会を持つ可能性はないと思った」と、その心境を吐露したという。ボンフレール監督には「ボンフレール流」の練習、戦術があったに違いないが、負けが込んで監督の哲学はファンにあまり伝わらなかったかもしれない。
韓国サッカーファンは、ヒディンク監督で「四強神話」をつくり出したあの二〇〇二年日韓共催W杯で十分満足したかにみえたが、「勝つことを過剰に期待される」プレッシャーが後任監督たちを常に悩ませ続けていたようだ。監督も選手も純粋なスポーツを超え国の威信を背負って戦うことを要求される、これが韓国サッカーであることを最近の出来事は改めて示した。
韓国マスコミは早くも後任に決まった元オランダ代表監督のディック・アドフォカート氏(57)の手腕に期待を寄せているが、歴代監督同様、W杯で結果を出すまでは「針のむしろ」の上に座らせられることに変わりない。
(U)
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辞任前、「ファンの70―80%は辞任を望んでいるがどう思うか」といったメディアの質問にも「(来年のドイツW杯の)本番で失敗するより今の段階で課題が分かったほうがいい」とかわした姿が思い出される。監督自身、「十分な時間が与えられていない状況でチームの実力を根本的に向上させる機会を持つ可能性はないと思った」と、その心境を吐露したという。ボンフレール監督には「ボンフレール流」の練習、戦術があったに違いないが、負けが込んで監督の哲学はファンにあまり伝わらなかったかもしれない。
韓国サッカーファンは、ヒディンク監督で「四強神話」をつくり出したあの二〇〇二年日韓共催W杯で十分満足したかにみえたが、「勝つことを過剰に期待される」プレッシャーが後任監督たちを常に悩ませ続けていたようだ。監督も選手も純粋なスポーツを超え国の威信を背負って戦うことを要求される、これが韓国サッカーであることを最近の出来事は改めて示した。
韓国マスコミは早くも後任に決まった元オランダ代表監督のディック・アドフォカート氏(57)の手腕に期待を寄せているが、歴代監督同様、W杯で結果を出すまでは「針のむしろ」の上に座らせられることに変わりない。
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