2005年10月17日
返ってきた分割払い
筆者もつい最近まで知らなかったのだが、ソ連時代にも分割払いで物を買うことができたらしい。ところが、ソ連末期は物不足の時代で、買いたくても買う物が無かった。
一九九一年末のソ連崩壊後、状況は一転。貿易の自由化で西側から良質な製品が流れ込んできた。しかし、ルーブルの下落で、ハイパーインフレが発生。今度は、物はあっても高くて買えない時代になった。九〇年代、分割払いは消えた。物の値段が日ごとに上がるので、分割払いにすると、お店は大損する。
ところが、二〇〇〇年ごろから状況が安定し、分割払いのシステムが戻ってきた。そして現在、お店は「ローン競争」を繰り広げている。典型的な宣伝文句は「すべての商品をローンで!」「手続きはたったの五分、必要なのはパスポートだけ!」。(ロシア人は普段からパスポートを持ち歩いている)
ロシア人は歓喜した。今まで手が届かないと思っていた「外車」「新型テレビ」「DVDプレーヤー」「ノートパソコン」などを、「月々わずかな支払い」で買うことができる。今ロシア人はかつてない「気楽さ」で物を買いあさっている。そして、この消費ブームが経済成長の一因となっているのだ。
しかし、「チリも積もれば山となる」という言葉もある。しかも、ロシアのローンは年利25―40%と高い。(もちろんロシア人は気にも留めないのだが)
そんなわけで、筆者の周りにも、借金地獄に陥る人が大量に発生してきている。物の無かったソ連時代、物はあっても高くて買えなかった九〇年代、買い過ぎて地獄にはまる今。バランスを取るのはいつの時代も難しい。
(Y)
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一九九一年末のソ連崩壊後、状況は一転。貿易の自由化で西側から良質な製品が流れ込んできた。しかし、ルーブルの下落で、ハイパーインフレが発生。今度は、物はあっても高くて買えない時代になった。九〇年代、分割払いは消えた。物の値段が日ごとに上がるので、分割払いにすると、お店は大損する。
ところが、二〇〇〇年ごろから状況が安定し、分割払いのシステムが戻ってきた。そして現在、お店は「ローン競争」を繰り広げている。典型的な宣伝文句は「すべての商品をローンで!」「手続きはたったの五分、必要なのはパスポートだけ!」。(ロシア人は普段からパスポートを持ち歩いている)
ロシア人は歓喜した。今まで手が届かないと思っていた「外車」「新型テレビ」「DVDプレーヤー」「ノートパソコン」などを、「月々わずかな支払い」で買うことができる。今ロシア人はかつてない「気楽さ」で物を買いあさっている。そして、この消費ブームが経済成長の一因となっているのだ。
しかし、「チリも積もれば山となる」という言葉もある。しかも、ロシアのローンは年利25―40%と高い。(もちろんロシア人は気にも留めないのだが)
そんなわけで、筆者の周りにも、借金地獄に陥る人が大量に発生してきている。物の無かったソ連時代、物はあっても高くて買えなかった九〇年代、買い過ぎて地獄にはまる今。バランスを取るのはいつの時代も難しい。
(Y)
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この記事へのコメント
1. Posted by 蚊め! 2005年10月17日 22:41
年利25〜40%!かなり高いですね。それはロシアの公定歩合が高いせいですか?(そんなものあるかどうかも知らないけど)
2. Posted by itochan 2005年10月20日 23:56
韓国でも大量カード破産がありましたよね。
そういえば、前にブラジルは分割の国〜一回で買うことなんてほとんど無い
って記事ありませんでしたっけ?
だからといってブラジルが景気が良すぎるわけでもないでしょうし、
やっぱりお国柄なんでしょうね。
そういえば、前にブラジルは分割の国〜一回で買うことなんてほとんど無い
って記事ありませんでしたっけ?
だからといってブラジルが景気が良すぎるわけでもないでしょうし、
やっぱりお国柄なんでしょうね。
3. Posted by アフリカン 2005年10月22日 03:22
ロシア人が楽天的なのはなんとなく感じていましたが、年利25%にもなるローンを気にしないとは。
ある種のバブル消費になっている感じですね。
ロシア進出を決めた日本の某自動車メーカーの行く末が心配です。
ある種のバブル消費になっている感じですね。
ロシア進出を決めた日本の某自動車メーカーの行く末が心配です。
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