2005年11月26日

ドイツのお盆「万聖節」

ドイツにて

 クリスマスは世界的に有名だが、キリスト教が盛んなドイツでは、そのほかにもいろいろな宗教的行事が行われる。

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 十一月一日はアラハイリゲン「万聖節」と言い、カトリックの祝日で、殉教した聖人たちをしのぶ日である。ドイツ全国ではないが、私の住むノルドラインウエストファーレン州も祝日となる。

 翌二日はアラゼーレン「万霊節」と言い、一般の先祖の霊が訪れると考えられている。その日は平日なので、前日の祝日に礼拝が行われ、聖人だけでなく、先祖のためにも神父が墓地を回り聖水で祝福してくれる。

 各家庭には聖壇があり、先祖を敬う仏教とは違い、信仰の対象は神とキリストである。日ごろ先祖のことなど考えていないかのようなドイツ人だが、この時には墓地をきれいに掃除し、花を飾り、ローソクをともす。日本のお盆と似ている。

 秋も深まり、気温が下がるこの時期、飾られる花は、長持ちするようにドライフラワーや針葉樹の葉が主である。

 アウトバーンを飛ばしても一時間以上かかるので、家内の両親の墓参りに行くことはあまりないが、この日は毎年訪れる。今年は直前に週末があったので、前もって掃除に行った。
 暗くなってくると墓石に刻まれた名前も読めなくなり、目的の墓地を捜すのに時間がかかってしまった。人影がなくひっそりと静まり返り、ただ赤いローソクの灯だけが揺れていた。

(カズ・独ノイス在住)

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sekai_no_1 at 14:21│Comments(0)TrackBack(0)ヨーロッパ 

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