2005年12月08日

共産圏に勝る首相の権威

フランスから

 最近、意地悪なフランスの自動車雑誌が、三週間にわたり、首相や大臣の公用車を追跡し、どの程度、交通違反を犯しているかのリポートを掲載した。

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 政治家や要人は、フランスでも通常、緊急の場合には警察の先導車両が出て、通常の交通ルールを守ることなく運転できる。ところが、実際には、その特権で、ほとんど交通法規は、私用でも無視されているのが現状で、警察に捕まることもない。

 自動車週刊誌オート・プリュスは、スクーター五台と車二台を出して、パリ市内などを移動する首相の専用車を、三週間にわたって追跡した。これだけ追跡されれば、治安上、気付かれなかったこと自体が問題だが、違反現場の写真まで撮り、雑誌に掲載し、そのあきれた行動を報告している。

 信号無視は日常茶飯事、速度違反でレーダーに引っかかっても、警察では特別扱い。左折禁止の四つ角の左折や、すごいのは一方通行の逆走も平気だったことだ。最近、サルコジ仏内相の先導車両が、一般車と接触事故を起こしたこともあり、この無謀とも言える運転には、パリ市民も眉をひそめている。

 共産圏での駐在が長かったあるジャーナリストは、「まるで共産圏や独裁国家の指導者のような行動だ」「職権乱用も甚だしい」と批判する。この記事に首相府はノーコメントを決め込んで、弁解説明もしようとしない。庶民に首相職の実情など分かるはずもないと言いたいのだろうか。

 フランスの交通法規では、違反の減点累積が十二点に達すると免許停止になり、講習を受けることが義務付けられている。それがドビルパン首相の公用車の場合は、五十キロ走行中に七十五点分の違反をし、サルコジ内相の場合は四十点違反した。フランスの政治家の特権意識には、フランス革命でも直らなかったようだ。

(A)

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