2005年12月15日

人口が減少する本当の原因

ロシアから

 ロシアでは人口が減少している。しかも、一年間に七十万人も。七十万人というと、結構大きな都市が、毎年一つ消滅している計算。

 日本では「少子化問題」というが、なぜロシアでは「人口問題」というのだろうか。

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 ロシアで人口が減少しているのは、出生率が低いことのほかに原因がある。平均寿命が短いのだ。ロシア人男性の平均寿命はなんと五十八歳(!)、女性は六十八歳。日本人で五十八歳といえば、「さあこれから三十年、老後の生活をエンジョイするぞ!」と、決意を新たにするころではないか。

 もう一つ、どうしてロシア人男性は、女性より十歳も若くして天国に行くのか。これは、別にこの国の専門家でなくても分かるだろう。もちろんウオツカ。ロシア人男性にウオツカをやめさせることはできるのだろうか。これは、ゴルバチョフの禁酒政策が効果を上げなかったように難しい。幸い若い世代は、「ウオツカはソ連ぽくてダサい」とビール党になってきているので、悲観することはないかもしれないが……。

 なぜ出生率が低いかについては「経済状況が苦しいから」というわけでもなさそうだ。なぜなら経済状況が苦しくても、イングーシやダゲスタンといったイスラム圏の人口は増加している。

 では、何が原因なのか。筆者が見るに、ロシア人が欧米の(人口政策にとっては)有害な習慣を受け入れたこと。その習慣とは、晩婚・同棲(どうせい)・中絶等々。ソ連は「神を否定する唯物主義でモラルがなかった」などと考えられている。しかし、この時代ほとんどの人が二十代前半で結婚し、同棲・中絶はとんでもないこととされていた。そして、人口も十年間で約千万人のペースで増加していたのである。

(Y)

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この記事へのコメント
 Yさんのコラムはとても面白い上に、ロシアの実態を的確に示しているのがすごいと思います。ロシアになって欧米の習慣が流入し、晩婚や同棲が急増し、少子化問題に拍車がかかっています。

 ただ、中絶については誤認があるようです。ソ連は世界1,2を争う中絶大国でした。1970年の統計によると、生まれてくる子供100人に対し、中絶される胎児は253人。信じられないほどの多さです。1999年には100人に対し179人。今はもう少し減っているみたいですね。

 ソ連とロシアでは統計の取り方が違うので、総件数で比較できないのですが、2001年の統計では中絶件数は190万件で、妊婦の60%が中絶をしている計算になります。
 とにかくひどい話です。

 
Posted by suvo at 2005年12月15日 12:29
ロシアでも人口減少ということは本当に世界で二極化が進んでいるのですね。これはまた違う意味での南北問題だと私は思うのですが。。。
ロシアはさておき、先進諸国において急激に人口が減少して、発展途上国で人口が急増している。でも世界のバランス的には人口は増加しているのです。
現在でも途上国から先進国への人の移動が問題になっていますがわたしはそれは結構な話だと思っています。今は問題でも長い目で見ればボーダレスな世の中へ発展していっていると見ることができるのではないでしょうか。
あまりにも夢見がちな発言でしたか。

ちなみに他の東欧諸国はどうなんでしょうね。
Posted by なんちゃん at 2005年12月17日 15:59
なんちゃんさま、コメントありがとうございます。
なんちゃんさまがおっしゃるように、近い将来、戦争のない、人種差別もない、民族紛争もない、そんな平和なボーダレス世界になっていることを願うばかりです。
Posted by 管理人N at 2005年12月19日 13:41