2005年12月31日

聞けなかった質問

ウィーンから

 要人との会見は時間との勝負だ。限られた時間内に可能な限りの質問をぶつける。

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 もちろん、会見前には周到な準備が必要だ。しかし、会見が成功するかどうかは、それ以上に会見相手の姿勢が大きく左右する。

 喜んで答えたいのか、仕方なく義務的に答えているのか。それとも何かを言いたいのか。その場合、そのメッセージを確実にキャッチしなければならないことは言うまでもない。

 喜んで答えてくれる要人に会見できた時はうれしいが、会見相手が義務的に答え、答えに熱意が感じられない場合は失望する。しかし、それ以上に悪いケースがある。それは聞きたかった質問が何らかの理由でできなかった時だ。会見後、必ず後悔する。

 その最悪のケースに最近、遭遇した。リトアニアのワリオニス外相と駐ウィーン同国大使館内で会見した時だ。外相は歓迎会を控えていたため、時間に追われていた。記者は一応、準備してきた質問を素早くした。本来ならば、それで満足すべきだが、記者にはあと一つの質問があった。それは、「リトアニアの自殺率は世界一高いといわれる。なぜ、国民は自殺するのか」という問いだった。国の未来に責任を持つ政治家に聞いてみたかった。

 ハンガリーが世界最大の自殺国(自殺率)であった時があった。ミス・ハンガリーが自殺した時、記者は「ハンガリー人はなぜ、自殺の道を選ぶのか」といろいろな学者や政治家に質問したことがある。「ハンガリーやスロバキア地域は昔から自殺者が多い。社会学者は自殺エリアと呼んでいる」と説明してくれた学者がいた。

 自殺は本人ばかりか、その家族や知人に大きな痛みを残す。与えられた命を自ら奪う行為には、計り知れない悲しみが漂っている。

 「リトアニア人はなぜ、自殺を選ぶのか」

 会見後、記者は一人でつぶやいていた。

(O)

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この記事へのコメント
あけましておでめとう!
Posted by sanpei at 2006年01月01日 16:57