2006年02月17日
慈悲伝わる「バンコクしぐさ」
江戸の市街地の大半は武家の住居により占められていた。当然、江戸住民の大半を占める町民は限られた地域にひしめき合っての暮らしぶりを余儀なくさせられたが、それでも相手を思いやる心の余裕が伝統として残った。
有名なのが「肩引き」に「傘かしげ」だ。狭い路地で擦れ違うとき、ぶつからないように互いに肩を引き合ったり、雨の日、行き交う相手に滴がかからぬよう傘を反対側にかしげたことをいう。
「天使の都」バンコクを実感するのは、こうした「江戸しぐさ」ならぬ「バンコクしぐさ」が庶民の生活の中に息づいているのに出会った時だ。
タイではバスや電車に乗り、立っていると、座っている女学生が手を出してカバンを自分のひざの上に載せたり、子供が乗り込むと座っている人がお尻を少しずらして、子供が座れる場所を確保したりする。
日本でも昔は、日常茶飯の事柄だったが、最近はこうした光景はほとんど見られなくなった。それどころか、シルバーシートに腰掛けた若者が、寝たふりをして老人を立たせているありさまだ。
米国社会には「二つのG」が社会の枢軸として存在している。神と金(かね)、ゴッドとゴールドがそれだ。タイも同様、「二つのB」がある。仏陀(ぶっだ)とタイ通貨バーツがそれだ。
それでも、「バンコクしぐさ」に見られるように、仏教哲学をベースにした慈悲の心や思いやりの精神が、金の磁力を払いのけ、いまだ強力な磁場を形成しているのがタイだ。
(T)
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有名なのが「肩引き」に「傘かしげ」だ。狭い路地で擦れ違うとき、ぶつからないように互いに肩を引き合ったり、雨の日、行き交う相手に滴がかからぬよう傘を反対側にかしげたことをいう。
「天使の都」バンコクを実感するのは、こうした「江戸しぐさ」ならぬ「バンコクしぐさ」が庶民の生活の中に息づいているのに出会った時だ。
タイではバスや電車に乗り、立っていると、座っている女学生が手を出してカバンを自分のひざの上に載せたり、子供が乗り込むと座っている人がお尻を少しずらして、子供が座れる場所を確保したりする。
日本でも昔は、日常茶飯の事柄だったが、最近はこうした光景はほとんど見られなくなった。それどころか、シルバーシートに腰掛けた若者が、寝たふりをして老人を立たせているありさまだ。
米国社会には「二つのG」が社会の枢軸として存在している。神と金(かね)、ゴッドとゴールドがそれだ。タイも同様、「二つのB」がある。仏陀(ぶっだ)とタイ通貨バーツがそれだ。
それでも、「バンコクしぐさ」に見られるように、仏教哲学をベースにした慈悲の心や思いやりの精神が、金の磁力を払いのけ、いまだ強力な磁場を形成しているのがタイだ。
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この記事へのコメント
1. Posted by 蚊め! 2006年02月20日 12:46
こういう話、貴重です。もっと聞かせてください。


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