2006年03月28日

春よ来い

ドイツから

 日本では春分の日を過ぎ、桜の季節を迎えている。ドイツでも暦の上ではもう春。だが、今年の春の到来は遅かった。

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 二十日までの三月の平均気温は、平均よりも四度低いという数字が出た。昨年の三月中旬ごろは日和もよく、カフェのオープンテラスもにぎわっていたことを思い出す。当時は花が咲き始めていた。しかし、今年は春分の日の二十一日、ベルリンでは地面に雪や氷が残っていた。三月中旬に入っても雪がちらついていた。

 ベルリンの新聞によると、天気が原因で、三月に入ってうつ病になる患者が急増したという。筆者もうつ病までには至らなかったが、サッカー観戦で風邪を引いた。

 寒さの影響は商売する者にとって大きな損失だ。ベルリンのシュプレー川の遊覧船は、まったく商売にならない。乗組員のユルゲンさんは「定員二百人の船にどんなに多くても十人しか乗っていない」と説明した。チップが頼りの船内飲食販売もお手上げ状態だ。デパートやブティックでも、春物衣料に手を出す客が少ないという。

 二月二十八日、日本対ボスニア・ヘルツェゴビナのサッカー親善試合が行われた西部ドルトムントは雪に見舞われた。日本代表もキャンプ予定地のボンでも積雪の影響で十分な練習ができなかった。二十二日に同じ場所で行われたドイツと米国の親善試合も寒空の下で行われ、筆者は万全な帽子にマフラーに手袋という防寒対策での観戦となった。

 さて、試合は前半、ドイツ代表は精彩を欠きノーゴール。前半終了のホイッスルとともにブーイングの嵐が起こり、寒けが増した。ところが後半に入ってチームは見違えるように攻撃的になり、ゴールラッシュとなった。特にドイツを応援した訳でもないが、スタジアムの熱気とともに、ようやく体が温かく感じた。暦の上だけでなく、ドイツ代表のサッカーにもようやく春が訪れた。

(T)

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sekai_no_1 at 09:25│Comments(0)TrackBack(0)ヨーロッパ 

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