2006年04月15日

不安と恐れからの解放

オーストリアから

 独裁者は「自分に反対すれば大変なことになる」という不安と恐れを国民に巧みに植え付ける。その「不安」と「恐れ」が強ければ強いほど、国民は為政者に抵抗できなくなる一方、独裁政権は安泰となるわけだ。

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 ベラルーシの野党指導者、アレクサンドル・ミリンケビッチ氏は「欧州最後の独裁者」といわれる同国のルカシェンコ大統領の国民管理方式について、「国民はもはや旧ソ連時代の国家保安委員会(KGB)のような治安機関には恐れを抱いていない。国民が最も恐れているのは職場を失うことであり、学生ならば勉学ができなくなることだ」と説明した。

 同氏によれば、国民の80%以上が従事している国営企業には当局が派遣した監視人が社員の言動を見張り、野党の反政府デモに参加したことが発覚した場合、直ちに通報され、職場を解雇される仕組みとなっているという。

 それでは、どうしたら「不安」と「恐れ」から国民は解放されるだろうか。

 旧共産政権時代に一度、その「不安」と「恐れ」から国民が一斉に解放された瞬間があった。それはチャウシェスク大統領のルーマニアでだ。ティミショアラのトケシュ牧師が「チャウシェスク打倒」と叫んだことが直接の契機となって、あれほど強固とみられたチャウシェスク政権は短時間で崩壊、大統領夫妻は処刑された。あの瞬間だ。反チャウシェスク派の軍部と政治家が結託して画策していたとか、いろいろな情報が後日流れたが、明確な点は、牧師の一声が二十四年間続いてきた独裁政権を壊滅に追い込んだことは事実だ。

 国民が独裁者に「恐れ」を感じなくなった瞬間、その独裁政権は崩壊する。故金日成主席はルーマニアの政変に大きな衝撃を受けたといわれている。独裁者は国民が「不安」と「恐れ」から解放される日を最も恐れている。

(O)

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sekai_no_1 at 08:23│Comments(0)TrackBack(0)ヨーロッパ 

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