2006年05月11日

後を絶たないテロ事件

エジプトにて

 雲一つない快晴の下で、思いっきり熱帯魚とサンゴを見ながら海を遊歩できる季節を迎えたにもかかわらず、シナイ半島のリゾート地ダハブでは、勝手な論理で傍若無人にテロを実行するイスラム教過激派の襲撃事件があり、二十三人もの観光客らが死亡、六十二人が負傷した。

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 ダハブには透明度が高いことで有名なブルーホールがあり、世界中のダイバーが訪れる。田舎で庶民的、先住民生活の雰囲気が残り、物価が安く、若者に人気が高い。

 政府は観光業への影響を懸念して、テロ組織についてはあいまいにし、騒がず、テロリストのみを闇で処分しているとされるが、〇四年にはイスラエル国境の都市タバで、〇五年にはシナイ半島最南端のシャルムエルシェイクで大規模なテロ事件が発生。背後に強大な組織が浸透してきているのではとささやかれている。

 四月にはまた別のテロ事件が起きた。地中海沿岸の都市アレクサンドリアで、四カ所のキリスト教会が同時多発的に襲撃された。当局はいつものように沈静化を狙い、「精神異常者による犯行」と発表したが、キリスト教徒が反発して、事件の究明を求めるデモを二日間続けた。

 国際テロ組織アルカイダは、宗教戦争を引き起こし、世界のイスラム化を目指す狂信的集団だ。アレクサンドリア事件は国内でのキリスト教徒とイスラム教徒の衝突を意図したテロとの見方が広がっている。

(S・カイロ在住)

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