2006年05月18日

シュラスコは本場で

ブラジルから

 「やっぱりシュラスコはブラジルに限るね」。日本のデカセギから一時帰国してきた知人をシュラスコ店に招いた際の第一声がこれだ。

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 「そんなことはないだろう、日本の肉は世界で一番うまいと言うぞ」と一応反論してみた。すると、知人は「確かに日本の肉はうまいよ。柔らかいしね。最高級といわれている松阪牛はデカセギの身では試してみるのも無理だが、そりゃうまいだろうと思うよ」と同意した上で、「でもね、日本でシュラスコも食べたがシュラスコはやっぱり“ブラジル牛だよ”」と断定した。

 その理由を聞くと「ブラジルの肉はその部分によってはっきり味が違う。慣れないうちはなかなか分からない。でも本当はそれが楽しい」という。

 確かにこの意見には記者も賛成だ。ブラジルに来た当初は、その前の米国生活が長かったこともあってブラジル流の固い肉にはそれほど抵抗はなかったが、それでも日本の肉にはかなわないと思った。

 ただし、さすがにそこは“ガウショ(カウボーイ)”文化を持つブラジル。シュラスコ料理は、肉が固めだが味がしっかりしているブラジル牛のうまさを十分に引き出しており、記者も肉に部位による味の差がよく分かってきた最近では「シュラスコならブラジル」とまで思うようになっている。

 ただし、それも「肉の扱い方をよく知っている店」に限られた話。煮込み料理(これはこれで奥が深いらしいが)ならともかく、炭火でじっくりと焼き上げるシュラスコ料理の場合は、牛の選び方や、落とし方、肉の使いごろなど専門知識があり、かつ良心的な店を選ばなければ「しょせん、こんなものか」と思うことに。また、日本の肉に慣れた舌にはなじまない可能性もある。

(A)

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