2006年05月26日

元気な障害者たち

タイから

 タイの宝くじは、行商の形態でよく売られている。サンダル履きの宝くじ売り人は、大抵、中に宝くじがびっしり入った画板を肩に掛け、通行人に呼び掛けたり、レストランや屋台の客に声を掛けている。この画板というのがよく出来ている。絵を描く画板ではなく、画鋲(がびょう)で一面の宝くじをきっちり止めてある画板だからだ。

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 とりわけ目立つのが、つえを突きながら町中で売り歩いている盲目の宝くじ売り人だ。なるほど社会的弱者に優しい仏教的宗教基盤のあるタイ社会では、盲人は宝くじで職を得、人々は盲人から夢を買うという図式は、活力に満ちたタイ社会の一面を示していて興味深い。

 欧米の障害者は社会保障費を手当てされ、生活に困ることはないかもしれないが、社会的に豊かな生活を送っているかどうかというと、それは別問題だろう。

 間違いなくタイの盲人宝くじ売りの収入は、欧米諸国の障害者が国や自治体から得る社会保障費より圧倒的に少ない。だが、自分の生業(なりわい)を持ち、自分の努力で稼ぐということで、一日の充実感と誇りを失うことがないことの意味は大きなものがある。

 マーブンクロンの最上階にはチケットでを購入して入場できる屋台形式の大型レストランがあるが、ここには決まって聾唖(ろうあ)者がグループで一角を占めている。コミュニケーションは手話を使うことになるが、いたって元気で笑いが絶えない。

 ことほどさようにタイの障害者は、元気がいい。国そのものが貧しく社会保障費を捻出(ねんしゅつ)できないから、自分たちのできる範囲で働いているのだといえば、それだけのことだが、同じ金でも自分の才覚と力で稼ぎ出すものと、一方的な受け手としてだけのものとの違いがはっきり表れているように思う。

(T)

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