2006年06月08日

メモリアルデーは夏の扉

米国から

 米国では五月最後の月曜日は「メモリアルデー」(戦没将兵追悼記念日)と呼ばれ、南北戦争以来国のために殉じた兵士をしのぶ記念日とされる。首都ワシントンDCをはじめ、全米各州でさまざまな行事が行われ、地方自治体では退役軍人が主役となるパレードが催される。記者の住む街でも、規模は小さいながら警察車両や消防車、クラシックカーと共に、八十代のお年寄りが誇らしげに胸を張って練り歩いていた。

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 五月は、第二次世界大戦のヨーロッパ戦線が終結した月。このため、この国では、「メモリアルデー=ヨーロッパ戦線戦没者追悼」というイメージが強い。テレビでも歴史ドキュメンタリー専門チャンネルなどは、四六時中当時の戦史モノを流すし、血縁に当時の戦没者を持つ人々が墓参りにいそしむ。ちなみに、太平洋戦線とヨーロッパ戦線での戦没者数の違いであろうか、八月にはこうした現象は見られない。

 しかし、日本人的な感覚で「戦没者の追悼記念日」と言うと、何となく厳粛とした雰囲気を思い浮かべるのだが、「メモリアルデー」は米市民にとって、夏の扉が開かれる日でもある。この日、今年初めての海遊びに出掛けたり、自宅の庭やピクニックサイトでバーベキューを行ったりする家庭も少なくない。

 記者も今年、ニュージャージー州南部のビーチに別荘を持つ知人に呼ばれて、遊びに行ってきたのだが、この知人、「この日にバーベキューをしないと落ち着かなくてね」と一言。例年よりだいぶ寒かった去年も、海からの強風に耐えて庭先でバーベキューを「楽しんだ」そうだ。寒がりの記者など、「何でそこまで」と思ってしまう。ここまで来れば「年中行事」そのものだ。

(N)

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