2006年06月09日

「ジャングルの令嬢」パワー

タイから

 雨期入りしたタイでは、トロピカル・フルーツ最盛期を迎えている。人気があるのは「果物の王様」ドリアンと「果物の女王」マンゴスチンだ。ドリアンは生ごみのような異臭があるし、慣れないと食べられない人が多いが、マンゴスチンはさわやかな酸味の利いた甘さがあり、一度食べると誰もがその魅力にひかれてしまう。

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 なおマンゴスチンは受精しないまま果実を形成する「単為結果」植物のため、種子で増やされた樹はすべて母樹と同一の遺伝子を持つ。つまり野生種が現在まで綿々と受け継がれてきたわけだが、それが品種改良された果樹に全くひけをとらないばかりか、それ以上の味わいであることは驚愕(きょうがく)に値する。異名「果物の女王」にふさわしい「深窓の令嬢」ならぬ「ジャングルの令嬢」のような芸術的果物だ。

 さてタイを訪れた知人にお土産にマンゴスチンを勧めたことがある。それを食べた人から不平を伝え聞いた。マンゴスチンの白い食肉の方ではなく、赤い皮の方を食べ、えらく渋かったからだ。

 ただ、今ではその皮の方が注目を浴びている。チェンマイ大学薬剤部のヤーニーポンパイブン教授は、マンゴスチンの皮にはバクテリアの成長を抑制する作用のある物質が存在することに目をつけ、国からの援助金を取り付けてマンゴスチンの皮のエキスを使った、のどの痛み止めスプレーを開発した。

 とりわけ医薬業界が注目しているのは、このスプレーは製造コストが通常の十分の一程度と格安で、海外からの輸入医薬品の代用品として活用できることだ。

 これまでも民間療法として、マンゴスチンの皮は下痢、肌の化膿(かのう)、水虫などいろいろな病気の治療に使われており、新たな医薬成分の発見にもつながる可能性がある。

(T)

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sekai_no_1 at 08:45│Comments(1)TrackBack(0)アジア 

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この記事へのコメント

1. Posted by 蚊め!   2006年06月09日 10:21
 果物は、美味しくなくてもすべて意味があると言うことですかね。
とにかく、マンゴスチンの皮からつくる医薬品、先進国大手薬品会社に独占されないよう心からお祈りしております。
 (私はマンゴスチンなるものはまだ食べていない)

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