2006年06月20日

ブランド品病

フランスから

 パリのシャンゼリゼ通りにある高級ブランド店の前を歩いていた時、中国人の女性に声を掛けられたことがあった。彼女は私に、そのブランド店に入って、バッグを五つ買ってきてほしいと言うのだ。彼女は封筒から現金を取り出し、「金はあるから」と言った。見せられたお金は、日本円で約二百万円の現金だった。

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 「どうして自分で買いに行かないのか」と尋ねると、「われわれ中国人には、バッグ一つしか売ってくれないけど、日本人なら大丈夫」と、たどたどしい英語で答えた。フランスの高級ブランド品店では、転売や密輸を警戒し、購入時に、パスポートなどの身分証明書の提示が求められる。

 即座に、「残念ですが、そういうお手伝いはできません」と断った。そんな経験の後、今度は日本レストランで、「高級ブランド品購入のアルバイト募集」の張り紙を見つけた。そこには「不法行為ではありません」とある。彼らは、依頼人に店の近くで現金を渡し、指定のモデルを購入させ、手数料を払っていたのだ。

 シャネル、ヴィトン、エルメス、ディオールなど、高級ブランド各社にとって、日本は最大級の市場。関税で高値が付く商品をパリの店舗で直接購入し、日本のディスカウント・ショップなどに流通させていたのだ。その犯罪組織が最近、一斉検挙され、日本人やマレーシア人が逮捕された。

 解体された組織は、大規模な密輸を行っていたらしく、日本のディスカウントショップやオークションも、仕入れ先を失ったことになる。仁義なき戦いのブランド市場だが、もっと問題なのは、日本人のブランド病かもしれない。今でも、パリのブランド店には、開店前から日本人女性の長蛇の列ができている。

(S)

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