2006年06月23日

だれも北朝鮮人だと思わない金総書記の二男

ドイツから

 北朝鮮最高指導者、金正日労働党総書記の二男、金正哲氏(25)がフランス、ドイツを訪問中のところを日本のテレビ局によって撮影された、という報道を北朝鮮内の国民ばかりか、海外居住の北朝鮮外交官、学生、ビジネスマンたちも知らない。北朝鮮では金正日総書記ファミリーに関する内容はタブーであり、国営メデイアも一切報じない。金総書記に過去、複数の夫人がいたという情報を聞けばビックリするか、「西側の偽情報」として反発するかのどちらかだ。ファミリーに関心を持てば不審がられるのが落ちだ。

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 ところで、ドイツのコンサートを鑑賞する金正哲氏の姿を映した写真コピーを北朝鮮外交官や学生に見せて、「あなたはこの若者を見たことがあるか」と聞いてみた。

 一人の外交官は「見たことがないね。中国人の若者か」と答え、学生は「服装から判断すれば、日本人だろう」と呟く。

 そこで「ちがう。この若者はコリア人だよ」とヒントを与えると、「なーんだ、韓国人かよ」と言ってきた。

 「ちがうよ。お宅の国の若者だよ」というと、「そんなことはないだろう。この顔を見ても韓国人に違いない」と主張し、正哲氏のふっくらとした顔を指で指した。「こんな若者はわが国にはいない」といわんばかりに。

 後でショックを受けないように、この若者が「金総書記の次男」であるとは明かさなかった。彼らは信じないからだ。

 正哲氏と同様に欧州を旅行するのが好きな金総書記の長男、正男氏(35)の場合も多分、同じ反応があるかもしれない。5つ星ホテルのスウィートに宿泊し、有名なポップ・スター、エリック・クランプトンのコンサートに何度も足を向けることができる若者は北朝鮮では金ファミリー以外には考えられない。そして、普通の北朝鮮国民は彼らを「わが国の若者」とは夢にも考えつかないのだ。

(O)

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sekai_no_1 at 09:32│Comments(1)TrackBack(0)ヨーロッパ 

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この記事へのコメント

1. Posted by 武   2007年03月04日 16:51
明日どころか今日の命すら知れない北朝鮮では、あんなデブはキム一族以外に有り得ませんな。

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