2006年08月15日

イスラム過激派生む西欧社会

英国から

 今回、英国で摘発された航空機爆破テロ未遂事件の容疑者二十四人は、英国生まれの十七歳から三十五歳までのイスラム教徒の若者たち。昨年七月のロンドン同時自爆テロ事件の実行犯もそうだったが、彼らは平均して「中流家庭出の、十分に教育を受けた若者たち」であり、友人仲間からは「聡明優秀だ」との評判を得ていた者もいる。なぜ彼らが「人類に対する残虐的犯罪」を犯そうと望むのか。

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 この重要な問いに対して、当の西欧社会からは「聖戦主義者は西欧社会を生来の悪、禁欲的で反啓蒙(けいもう)主義のイスラムへの実存的脅威だと見ている。彼らは男女平等、西欧の価値、寛容と民主主義とは相いれない」(タイムズ紙社説)など、一方的なイスラム非難の声が大きく響いてくるだけで、自省の声はあまり聞かれない。

 ロンドン・スクール・オブ・エコノミクスで公開講演会を聞いていた時のこと、イスラム教徒らしき学生が、「西欧社会は退廃しているのではないか」と質問したのに対し、講演者のギデンズ学長は「そうとは思わない」と突っぱねた。この著名な社会学者でさえ自己の社会の負の側面は見ようとしないことに筆者はひどく失望感を覚えた。

 西欧生まれのイスラムの真剣な若者たちの苦悩を誰が理解できようか。「イスラム教徒家庭のみがこの非行を阻止できる」(デーリー・テレグラフ紙社説)といった単純な意見もあるが、移民一世のイスラム教徒の親たちは、「英国の法律は自分たちが子供をコントロールするのを許さない。そのため子供たちは自由に何でもやってしまう」と不満だ。西欧社会に反発するイスラムの若者たちがアルカイダに取り込まれないためにも、何を発信しているのかを真剣に考えるべきだ。

(G)

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sekai_no_1 at 09:48│Comments(1)TrackBack(0)ヨーロッパ 

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この記事へのコメント

1. Posted by karu   2006年09月07日 10:45
「西欧社会は退廃しているのではないか」 この質問には、ふつうNOと答えてしまうんじゃないでしょうか。何を退廃と見るかは、難しい問題です。もっと具体的行為をあげて質問すればよかったのにね、そのイスラム教徒は。

彼らは、普通のイギリスの子と一緒に公立学校とかに通ったんでしょうか。子供の時から、イスラム系の私立学校とか行ってたりして・・・? イギリスにいても、異民族は、イギリスの文化の中の基本概念と行動を学ぶ機会があるんでしょうか?それと、地域のキリスト教会とかは、他宗教との共同の催し物とかないんでしょうか。さらに掘り下げた記事を期待しております。

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