2006年08月17日

また一つ、消えた

ウィーンから

 また一つ、消えた。北朝鮮が1985年にウィーンで設立した「ぺクヨンボン」社が7月末で正式に倒産した。同国欧州唯一の直営銀行「金星銀行」が2年前に閉鎖に追い込まれた後も踏ん張っていたが、やっぱりダメだった。同社は「金星銀行」が入っていた建物内に事務所を開いていた。その業務内容は日常用品の輸出入というだけで、詳細は不明だった。

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 同社の社長は金正日労働党総書記の海外隠し資金管理人の一人、権榮緑氏だった。とうとう、同氏は自分の会社を失ってしまったわけだ。今年3月で73歳となった権氏は最近、膝を傷め、歩行が困難となっている。市内のカイザー通りの事務所前を独誌「シュピーゲル」とスイス日刊紙「ノイエ・チュルヒャー・ツァイトゥング」を脇に抱えて歩いていた姿を思い出す。権氏はこれからどうするのだろうか。

 北朝鮮は欧州でさまざまなフロント会社を設立してきた。音楽の都ウィーンには「ゴールデン・ウイング」と呼ばれる自称・輸出入会社があった。同社には、李と呼ばれる北朝鮮の有名な女性スパイがいた。北朝鮮は同じ時期にマカオ、香港、モスクワにウィーンと同名の会社を創設している。

 ウィーンの同社は偽造紙幣から麻薬取引まで広範囲の不法ビジネスに関与していた。大使館の商務官が手を染められない分野で取引を行ってきた会社だった。しかし、同社もオーストリア内務省の調査を受けた直後、文字通り、消えてしまった。
 「ゴールデン・ウイング」「金星銀行」、そして「ぺグヨンボン」とウィーンに拠点を持っていた北朝鮮の会社は次々と消滅していった。北朝鮮の現在の国勢を示している。

(O)

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sekai_no_1 at 14:57│Comments(0)TrackBack(0)ヨーロッパ 

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