2006年10月09日

都会の停電対策

フィリピン

 九月二十八日にフィリピンを通過した台風15号の影響で、ルソン島全域で停電が起きた。原因は強風による送電網の破壊だ。これまでも短時間の停電は日常茶飯事だったが、今回は台風が首都圏を直撃したこともあり、規模が拡大した。

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 停電は首都圏で数日間も続き、裕福な人々は早々に自家発電機を完備したホテルに避難した。この結果、市内のあらゆるホテルはどこも満員となった。私も停電の二日目に暑さに耐え切れずホテルを探したが、満室で諦めざるを得なかった。

 これだけの災害にもかかわらず、いつも通り営業を続けたのがフィリピン名物の巨大ショッピングモール。停電ですぐ閉鎖してしまうお役所よりも、災害対策は万全ときている。自宅が停電した庶民にとっては、自家発電でエアコンも利いているからちょっとした避難所といった感じでとても賑わっていた。

 急速に増えているコンビニもなかなか商魂たくましい。小型の自家発電機を設置したり、ろうそくをともして営業を続ける所が多かった。都会は電気が無ければ、まさに陸の孤島だ。停電で冷蔵庫の食料が駄目になったが、コンビニが開店していたおかげで、とりあえず食料に困ることはなかった。

 市内の大通りは信号が停止し、どこも大渋滞が発生。高架鉄道が不通になったこともあり、人々がバスに殺到したのだ。ただ日ごろから信号を無視する無秩序なドライバーが多いせいか、それほど大きな混乱は見られなかった。接触しそうな場面でもクラクションを鳴らすだけで平然としている人が多い。

 災害の復旧は着々と進んでいるが、多くの地域で停電や断水が一週間近くも続いている。今回の台風で以前から指摘されていたインフラの脆弱(ぜいじゃく)性が露呈した形だ。大量の瓦礫(がれき)とともに、政府の災害対策に大きな課題を残した。

(F)

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sekai_no_1 at 08:15│Comments(1)TrackBack(0)アジア 

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この記事へのコメント

1. Posted by itochan   2006年10月24日 12:58
インフラよりも、災害対策の拠点となるべき役所が閉鎖するのが問題だと思います。
人の移動よりも情報の移動、最低限通信関係だけは生きていないとだめでしょう。

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