2006年10月16日

モスクワ不動産バブル

ロシアから

 ここ数年の石油価格高騰で、ロシアには金が洪水のように流れこんでいる。最近落ち着いてきたとはいえ、一九九八年に一バレル十ドルだったのが、二〇〇六年には七十ドル台にまで上がったのだから、石油会社は笑いが止まらない。

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 金が無いのは問題だが、金が有り過ぎるのも問題。石油で潤っている地方の金持ちは「銀行預金よりももうかる投資先はないか」と考えた。結論は「モスクワの不動産」に投資すること。

 モスクワのアパートは、一九九八年の金融危機で値が崩れ、二〇〇〇年に一平方メートル六百八十ドルで底を打った。その後、石油価格と比例して上昇。昨年十月の千九百ドルから現在は四千ドルにまで上がった。年間100%以上の利益率である。

 モスクワの中心から少し外れた新築アパートを見ると、あまり人が入っていない。しかし、「売却済み」だという。何でも、地方の石油王たちが「投資用」として買いあさり、値上がりするまで置いているのだとか。

 モスクワ市民の怒りは頂点に達した。地方成り金による地上げにより、一般人がアパートを購入することは不可能になってしまった。

 政府もこの状況を憂慮し、「アパート値下げ政策」を協議するようになった。政府高官が「国民は安いアパートを必要としている」と叫ぶ姿が、毎日テレビに映し出される。

 実際政府は何もしなくても、テレビを見た石油王たちが「売り時」と判断し、不動産を投げ売りする可能性も出てきている。

 もちろん、国民がアパートを買うことは非常に重要だろう。しかし、思い出してみれば、「日本経済不敗神話」は、庶民の味方の「官僚」が「アパートの値を下げよう」と決意したために崩壊したのではなかったかと心配になる。

(Y)

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sekai_no_1 at 08:47│Comments(0)TrackBack(0)ロシア 

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