2006年11月06日

夜明け前のアザーンに閉口

エジプトから

 カイロで生活して、気になることといえば、車の運転中に、車道を駆け抜ける人々、狭い車間に割り込み、擦り抜けていく車両、所構わずつばを吐く人々、車両の窓から平気でごみを捨てるなどさまざまだが、最近最も気になることはといえば、モスク(イスラム教礼拝所)から流れるアザーン(祈りの時間を告げるアナウンス)の音声だ。

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 なぜなら、アザーンは、一日五回と義務付けられている祈りの時間をイスラム教徒に知らせて、祈りを促すためのものであることから、朝は夜明け前の四時前後に流されるからだ。四時前後といえば、ほとんどの人は熟睡中で、それを目覚めさせるほどの大音響が響き渡るのだ。

 昼や午後、夕方、夜のアザーンは、周りの騒々しさも手伝ってさほど気になることはないのだが、夜明け前のアザーンにだけは正直、閉口する。

 非イスラム教徒でも、「アザーンの美しい音色がこだまする」などと、物の本に書いている方々もおられるが、現実は、周辺の複数のモスクのスピーカーから一斉にボリュームいっぱいの音声が流れ出し、「美しい吟唱」と言えるものも中にはあるのだが、無神経、傍若無人と思われるほどの、「男のどら声、がなり声」を、響き渡らせるモスクもある。お寺の「鐘」やキリスト教会の「鐘の音」とは違い、「人間の声」であることも、無視できなくさせているのかもしれない。

 90%がイスラム教徒のエジプトとはいえ、10%のキリスト教徒や外国人が生活していることを考えれば、祈りの時間の告知の仕方に工夫があってしかるべきだとは思うが、「異教徒による圧力に屈するな」的発想が、音声をきれいな声のテープにする、などの諸提案を無視させているとの話も聞く。

(S)

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この記事へのコメント

1. Posted by かもめ   2006年11月07日 07:18
私はエジプト生活に疲れた時に、一番このアザーンに苛立ちました。
たまたま毎日のように、いい加減な人達に出会い、それがたまたまイスラム教徒だったので、モスクの役割って何?と思いました。モスクにいる人(イマーム)は、中で人の相談に応じるのでしょうが、外に出て、道で金をせびるストリートチルドレンを助けるでもなく、外国人をからかう若者を説教するでもない。そんな時、アザーンの浪々とした声は(計ってみると2分は続く)虚しく聞こえました。騒音に関しては、エジプト人はたくましい人が多いので、あまり気にならないのかな?という感じですが・・・。
2. Posted by karu   2006年11月07日 19:10
「音声をきれいな声のテープにする、などの諸提案・・・」
もしかして、「あなたの声はどら声で聞き苦しい」と、アザーンを唱える人に「本音」を言えないで、諸提案が滞っているんでしょうか?
何人ぐらいの人が夜明けのアザーンに応えて、祈りに起きてくるか、一度、カウントしてみたいですね。
3. Posted by 蚊め!   2006年11月07日 23:45
美しい声(わかりやすい)のテープにしたら、エイリアンのイスラム語普及に役立つだろうに…
4. Posted by あうん   2006年11月08日 05:47
記者氏が午前4時にたたき起こされるところをみると、祈りの時刻を知らせる効果だけは十分あるようですね。
宗教による住み分けがあるのでしょうか?コプトの人達は、別の地区にでも住んでいるのですか?
5. Posted by 筆者S   2006年11月16日 17:45
コメントをお寄せ戴いた皆様、ありがとうございました。karu さんご指摘のように、本音を言えないでいる方も多そうです。私のエジプト人の友人(イスラム教徒:女性)も、不平を漏らしながらも、イスラム指導者への具体的な行動は慎んでいます。あうんさんのご質問にある住み分けは基本的にはありませんが、キリスト教徒の比較的多い地方としては、アレキサンドリアや上エジプト地方のアシュートなどがあります。でもいずこも例外なく、全世帯に音声が響き渡るように、いたるところにモスクが配置されているのが現状のようです。

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