2006年11月17日

ASEAN首脳会議の懸念

フィリピンから

 フィリピンでは十二月にセブ州で開催される第十二回東南アジア諸国連合(ASEAN)首脳会議に向け準備が進められている。だが肝心の会場となる国際会議センターの完成が大幅に遅れ、波紋を呼んでいる。

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 政府は十一月上旬の時点で98%の完成度と説明したが、建物の外観すら完成していない状況に「本当に間に合うのか」という心配が出始めた。その後、二十四時間態勢で建設を進めているが、首脳会議開催まで一カ月切っても完成の見通しは立たず、市内のホテルで会議を行う代案も検討され始めている。

 既に会場となるセブ州には警察と軍が現地入りしテロ対策を進めているが、地元メディアからは、無理な建設工事で会場が倒壊する方がよほど各国首脳にとって危険だとの皮肉まで出る始末。

 およそ八億ペソ(約十八億円)にも上ると言われている国際会議場の建設費にも疑問の声が高まっており、もし開催に間に合わなければ大きな責任問題になりそうだ。
 今回のサミット開催はアロヨ大統領のツルの一声で決ったようなもの。セブ州はアロヨ大統領の支持率が高い地域で、リゾート地として有名な同州を世界にアピールしたいという思惑があるようだ。

 だが各国の代表団からも会場の建設の遅れに対する懸念が出始めるなど、この問題がフィリピンのイメージを悪化させる可能性も出てきた。

 この国で計画通りに事が進まないのは毎度のことだ。だが、国際会議に使われる建物くらいは予定通りに建てられないものかと、トラブルに慣れっこのフィリピン人も今回だけは大いにあきれている。大統領だけでなく多くの国民が、会議が無事に終わることを切に願っているに違いない。

(F)

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sekai_no_1 at 11:09│Comments(0)TrackBack(0)アジア 

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