2006年12月02日

官治文化

韓国から

 冬ソナの舞台にもなった韓国・春川に、漫画家の卵を集めて作品を作らせるアニメ製作専門の財団法人を訪れる機会があった。何でも政府と自治体が共同で設立したという国内唯一のスタジオを構える。知識基盤産業を支援、育成するのが目標だそうで、「ミッキーマウスやポケモンなど世界的にヒットするキャラクターを生み出す」ために選ばれた若者たちが真剣な顔でコンピューターに向かっていた。

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 趣旨は大変に立派だ。しかし、説明を聞いているうちに「何か違う」という思いがふつふつとわいてきた。立派な施設に作家の卵を缶詰め……、最高のキャラクターは世界のアニメ市場に輸出できるもの……、まずはいいストーリー、絵はそれにどう合わせるか……。これでいいアニメが出てくるとは到底思えなかった。

 かつて少年時代に熱中した「巨人の星」や「あしたのジョー」などスポ根劇画の最高傑作にしても、あるいは親子共に楽しめる「風の谷のナウシカ」などジブリの長編アニメ映画にしても、アニメの原点には漫画が好きでたまらない作家と大衆がいた。「面白い」ことをとことん味わう風土もあった。政府や官僚がリードすることなど一度もなかったのではないだろうか。

 そういう意味で、韓国はまだまだ官主導が強いのだと思う。まず「形」から入り、そこに後から「中身」を当てはめる。作品に対するアプローチも世界シェアに換算したり、文化産業の商品と見立てたり、実に味気ない。

 政府が金融機関の融資に介入する「官治金融」という言葉が通貨危機の時よく使われたが、このままいくと「官治文化」と呼ばれるのも時間の問題。しかし、これもお国柄か。

(U)

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sekai_no_1 at 08:48│Comments(2)TrackBack(0)韓国・北朝鮮 

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この記事へのコメント

1. Posted by 蚊め!   2006年12月02日 21:30
 世界的に優秀なアニメ監督になるのは20年先かな…。CGだの、特殊効果だの、仕上げだの、背景だの、アニメーターだのはその方法でいけるでしょうが。
  人生観をたたきつけないと…。日本の有名なアニメは作者の構想、人生観が反映されてることが多いですよ。
 
2. Posted by karu   2006年12月03日 19:11
ある時は形の模倣から始まり、ある時は、その民族の「情念」のようなものから始まるのではないでしょうか。でも、韓国の人は競争意識が旺盛で、努力するから、そのうち韓国独自のものも出て来ると思います。
ただし、人生観を反映したようなものは、毎年描かれるアニメの内の何パーセントかな、中には、売らんかな、読者に迎合する(?)過激な性描写も多いだろうし。

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