2006年12月12日

大統領と首相

フランスから

 フランスには、大統領と首相の不思議な関係がある。大統領は外交をこなし、国の威信を世界に示す使命があると言われ、首相は内政の最高責任者とされている。不思議というのは、この大統領と首相の役割分担については、別に法的規定があるわけではなく、慣習としてそうなっているということだ。

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 制度の詳しい説明は避けるとしても、国民の直接選挙で選ばれる大統領は国家の顔であり、お隣のドイツに比べれば、はるかに権限を持っている。だが、首相も総選挙で過半数を制した政党から輩出されるので、政策決定権を持ち、権力を行使できる。選挙の結果、時には大統領は保守、首相は左派という場合もある。

 左右共存(コアビタシオン)政権という事態は、過去何回かあったが、例えば、保守のシラク仏大統領の足元にジョスパン首相率いる左派政権が存在した時代もあった。その場合、首相は、過半数を占める議会与党を背景に強い発言権を持ち、大統領は飾りのような状態に陥る。

 来春の仏大統領選で、社会党はセゴレーヌ・ロワイヤル元環境相を候補者として指名、初の女性大統領誕生の可能性も出てきた。ところがロワイヤル氏の今月の中東訪問では、外交経験が無く、なおかつ女性ということもあり、外交手腕の無さが露呈し、国民の間に不安が広がっている。

 そうなると、大統領にはロワイヤル氏を選んでおいて、女性大統領として国際社会にアピールしてもらいながら、その直後に行われる国民議会選挙では、豪腕のサルコジ内相率いる保守に政権を与え、内政をしっかり押さえてもらうという方法もある。逆にサルコジ氏を大統領にして、左派に政権を与え、ロワイヤル氏に内政を仕切ってもらう道もある。

 果たしてフランス国民はどんな道を選ぶのだろうか。

(A)

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sekai_no_1 at 08:56│Comments(0)TrackBack(0)ヨーロッパ 

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