2007年01月04日

逃亡犯の代理処罰

ブラジルから

 ブラジルに住む日系移民は子孫を含むと百万人を超えると言われる。日系人は、ブラジル社会で「勤勉かつ信頼できる」存在として社会的にも高い地位を与えられている。

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 また、地方の日系コミュニティーに行けば「昔の日本人はこうだったのか」とでもいうべき確固とした倫理観や人生観の持ち主に出会うことも多い。

 ブラジル自体も、都市部での犯罪率こそ日本と比べれば高いものの、広大な大地と自然に恵まれ、ホスピタリティーに満ちた人々の多い素晴らしい国だ。

 しかし、最近の日本からの報道を見ていると、逃亡ブラジル人や、非行に走ったブラジル人少年問題など、ブラジルに対する良いイメージはサッカーや音楽以外で見聞することは少ない。

 特に、日本で殺人・強盗、ひき逃げなどの事件を起こし、両国間に犯罪人引き渡し協定が締結されていないことを理由に本国に逃亡するブラジル人の問題は、ブラジルでも次第にクローズアップされてきている。

 現在、逃亡ブラジル人の問題では、ブラジル憲法が犯罪人引き渡しを認めていないことから、同国司法による代理処罰が現実的だとして両国関係者の間で整備が進められている。特に日本外務省は「逃げ得は許さない」との観点に立って積極的に動いている。

 ブラジルは、二十一世紀の食料・エネルギー問題を解決するために大きな可能性を持つ国で、第三世界に対する影響力行使という面からも、日本が積極的に交流を進めるべき国の一つだ。ブラジル社会から高い評価を受けている日系人の存在などは、日本にとって大きな財産でもある。

 それだけに、両国間の友好を妨げかねない逃亡ブラジル人の代理処罰問題の解決だけでなく、政府・民間ベースを問わず、文化的・人的交流をさらに深めることを切に願う。

(S)

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