2007年01月05日

学士様は服役囚

タイから

 映画の題名は忘れたが、暇を持て余した囚人が鉄格子の窓に来るすずめを訓練したり研究して、学会からその学問的高さを評価されるというのを見たことがある。

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 タイでは例年、十一月や十二月に卒業式のセレモニーが集中する。一気にできないのは、タイでは必ず王室関係者が卒業証書の授与を担当するので、その順番を待たなければいけないためだ。そのため一月、二月まで卒業式がずれ込むケースも恒例化している。

 最近、変わった卒業式があった。タイでは服役中でも勉強して学士取得が可能だ。卒業式も開かれる。さすがにほかの大学生のように市内の会場を使うわけにはいかないが、刑務所の中で家族も呼び寄せ、祝いの場が設けられる。しかも、単位を取得して卒業式に臨む時には、黄色の囚人服ではなくちゃんとしたローブ状礼服を着用する。

 長い刑期の人の中には、刑務所で手にした学士号が二つ三つと複数の人もいる。無論、授業料は無料ではない。大体、一学期二千五百バーツから三千バーツ程度(一バーツ約三・三円)支払わないといけないが、家族が面倒を見ることになる。それでも自由を奪われ牢獄(ろうごく)の生活を強いられていることを思えば、学問に打ち込み、それなりに張りのある生活を送れるようになったという囚人学生の心の変化を考えると、それほど高価な投資ではない。

 また、学歴社会のタイでは服役後の就職にプラスになるわけだし、リターンも大きい。事実、学士を取得できるような忍耐強く勉学意欲のある囚人は、刑期を終えると大抵、正業に就き、他の囚人たちのように牢獄に舞い戻って来るようなことはないという。

 その意味では、そろそろ囚人向けの奨学金制度が出てきてもおかしくないような気がする。

(T)

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sekai_no_1 at 10:02│Comments(1)TrackBack(0)アジア 

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この記事へのコメント

1. Posted by karu   2007年01月05日 15:35
いいお話ですね。日本で可能か考えてみました。日本も学歴は一応大切ですが、外国ほどではないような気がします。大学教育は、実のところ企業には、あまり評価されてない気が。現場・現実と直結していない抽象的な概論的なことも多いし。・・・やっぱり日本では飾りかな。近頃、修士号とっても意味ないみたいだし・・・。

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