2007年01月20日

労働争議20年

韓国から

 先日、釜山から韓国高速鉄道(KTX)に乗ってソウルに来た知人を迎えに行った時のこと。到着時間に合わせて改札口がある駅の三階へ向かうと、フロアの一角、改札口の真正面が段ボール箱などで大きく囲われ、中に数人の若者たちが陣取っていた。「浮浪者にしては若すぎる」と思いながら近づいてみると、鉄道公社に対するストライキだった。

★ 続きを読む前に、ご協力お願いします! ⇒ 人気blogランキングへ


 「外注委託を中止せよ」「非正社員を量産するな」ぎっしりと書かれた抗議の文句。若者たちは特級列車「セマウル号」の乗員らしく、リストラの一環で乗員業務が外部に委託され、自分たちが正社員から非正社員に“格下げ”されることに反発し、そこに寝泊まりしながらハンストしていたのだ。

 趣旨に賛同した人から募ろうとしたのか募金箱まで設置されていたが、透けて見える中身は千ウォン(約百二十円)札が二、三枚と、後は小銭が少し。その反対側には演説用スピーカーもあったが、その場を行き来する人たちは、特に関心を示す様子でもなかった。

 その数日後、韓国を代表する自動車メーカー・現代自動車の労組がストに突入した。何でも平均給与を一般メーカー社員の二倍ももらっているのに、能力給を一人当たり百万ウォン(約十二万円)要求したとかで、ついにストによる賃金損失がこれを上回ってしまった。ある新聞は「“貴族労組”による腹いっぱいのスト」と書き立てた。

 一九八七年の「民主化宣言」以降、本格化した韓国の労働争議も今年で二十年の歳月を刻む。そろそろ対立や闘争に別れを告げようという良識がまかり通ってもよさそうなものだが、そうなりそうにもない。何せ民主化運動や労働運動で鳴らした“同志”が、何人も政権内部に入っているのだから。

(U)

★ これは面白い、と思った方はクリックを!! ⇒ 人気blogランキングへ

sekai_no_1 at 08:35│Comments(3)TrackBack(0)韓国・北朝鮮 

トラックバックURL

この記事へのコメント

1. Posted by 蚊め!   2007年01月20日 14:41
優秀な民族だろうが、その能力をストばっかりに浪費しているといつまでたっても日本を追い抜けないよ。
2. Posted by karu   2007年01月21日 00:53
「スト好き」の傾向はあるのかもしれませんが、非正社員に格下げに対するストは、格差社会を反映しているような気がします。出生率も日本より低いし。どこか無理があるのでは。ストに対する他人の無関心も、「またやってる」かもしれないし、自分のことで精一杯なのかもしれません。
現代自動車についてはわかりませんが、日本の(特に昔の)会社への忠誠心や、会社が社員を家族(運命共同体)扱いする、といったことが韓国にないから(社長も社員も、それぞれ自分の利益追求)では?とか、いろいろ想像させられる記事でした。
3. Posted by 武   2007年03月05日 09:48
5 「主義者」が様々な場に浸透してきて本来あるべき趣旨を大きくねじ曲げた例は嘗ての薬害エイズ訴訟を見るまでもなかろうが、それを上回るお間抜けなヒュンダイの労働争議には呆れました。
感情豊かな民族性の悪しき面=何も考えていない事がよく分かります。

コメントする

このブログにコメントするにはログインが必要です。

電子ブック
シベリア鉄道見聞録 ウラジオストクからモスクワまで、「ロシア号」6泊7日同乗ルポ! ほか電子ブック多数!
メルマガ

このブログは、メルマガ「ワールド・ニューズ・メール」と連携しています!


Profile
世界日報社
日刊紙を発行する新聞社。世界各地に特派員を配置し、海外情勢とオピニオンにめっぽう強い。日本初の電子新聞も運営中。
QRコード
QRコード
最新コメント
訪問者数
  • 今日:
  • 昨日:
  • 累計:

月別アーカイブ