2007年01月29日

白い捨てネコ

ロシアから

 昨年の大みそか、筆者のアパートの階段を徘徊(はいかい)するかわいいネコがいた。体が小さく、色は真っ白。人を恐れる気配はなく、足にまとわりついてくる。捨てられたのだろう。

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 モスクワにも、捨て犬捨てネコはたくさんいる。しかし、ロシアの捨てネコは、決して飢え死にしない。なぜならロシア人はネコ信仰を持っているからだ。

 ネコ信仰とは何か。「ネコにはヒーリング能力がある」「人のストレスを解消する力がある」「良い磁場の場所を見つける力がある」等々。ロシア人にとってネコは神聖な生き物なのである。(しかし、捨てネコが多いのは不思議)

 白ネコは、アパート一階、セントラルヒーティングのパイプがある暖かい場所に住みかを決めた。ロシアではよくあることで、尊いネコを追い出す人はいない。それどころか、住民が餌を自発的に持ち寄り共同で世話をする。

 しかし、この白ネコは捨てられた時期が悪かった。

 ロシア人の大部分は十二月末から一月八日、人によっては一月十五日まで休暇。しかも、冬なので外に出るのが億劫(おっくう)になる。結局、ウオツカを飲み、家でゴロゴロすることが多くなる。

 酔っ払って部屋から出て真っ白なネコを見た。まず「幻覚かな?」と思うだろうし、正しく認識しても「餌をあげよう」とは思わないだろう。

 結局、棟で唯一シラフの筆者が、皆の酔いがさめるまで世話をすることにした。

 一月九日、初めてほかの誰かが細かく刻んだサラミを置いていった。ついに彼らが目覚め始めた。一月十五日、三つの紙皿に餌が山盛りになっていた。

 白ネコも、厳しい年末年始だったが、今は腹いっぱい食べて太ってきた。これからは、皆に愛され幸せに暮らすだろう。今年の年末までは。

(Y)

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sekai_no_1 at 09:03│Comments(3)TrackBack(0)ロシア 

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この記事へのコメント

1. Posted by でく   2007年01月29日 11:15
みんなが世話してくれるからこそ、逆に捨てやすくなるのかもしれませんねえ…。
(もちろん世話をするのが悪いと言ってるわけではないですよ(^^; )
2. Posted by karu   2007年01月31日 05:05
「一月十五日、三つの紙皿に餌が山盛りになっていた」
そんな状況ですから、年末は猫にとってダイエット期間になっていいのでは・・・? 親切なYさんもいらっしゃることだし。猫ちゃんは安心。

ただ、捨て猫が多いということは、ワクチンの予防接種とか皆無ということで、狂犬病の危険もあるし、いったん猫の病気が始まったら瞬く間に広がるでしょうね。ロシアの獣医は何をしているのか?動物愛護の啓蒙活動は!?
次のレポートを期待しています。
3. Posted by 蚊め!   2007年01月31日 20:08
>ついに彼らが目覚め始めた。
いい表現ですね。それまで彼らは決してドアの外には出て来ないのでしょうか?

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