2007年03月08日

日本の政治家の英語力

米国から

 ワシントンではその土地柄、訪米中の日本の政治家が民間研究機関などで講演することが結構多い。外国では踏み込んだ内容の話は避けるため、取材しても扱いの大きな記事にならないことが多いが、普段とは違う政治家の一面を見ることができる。

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 日本ではテレビ出演も慣れっこの議員も、米国人を前に話をするのは勝手が違うようだ。緊張感からか、明らかに表情がこわばっている。

 講演では、通訳を通してすべて日本語で話をする議員もいれば、事前に準備したペーパーを英語で読み上げ、後半の質疑応答では通訳を利用する議員もいる。

 ワシントンに赴任してから約二年間、日本人政治家の講演をすべて聞いたわけではないが、質疑応答まで英語で対応した議員は見たことがない。

 政治家という立場上、発言に正確さを期すために通訳を利用するのは仕方がない。ただ、つたない英語でも簡単な自己紹介や場を和ませるユーモアを一言でも言えば、聴衆に与えるイメージは全く異なる。逆に、そうした努力をしないと、よそよそしい印象を与えてしまう。

 その悪例として耳にしたのが、今年一月、スイスで開かれた世界経済フォーラムの年次総会(ダボス会議)におけるある政治家の態度だ。国際会議に出席しながら英語ができない上、周囲とコミュニケーションを一切取ろうとしないことにショックを受けた欧州の学者が、苦言を呈する電子メールを関係者に流したというほどだ。

 英語力が乏しくても、ボディーランゲージなどで少しは補えるはず。政治家は国民の代表であり、海外でも好印象を与える努力はしていただきたいと思う。

(J)

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この記事へのコメント

1. Posted by いごっそう   2007年03月08日 11:27
人気ブログランキングから来ました。

車に関する記事を私は書いています。

よろしくお願いします。

http://jun-307.seesaa.net/

トラックバックを貰って帰ります。

応援させていただきました。
2. Posted by karu   2007年03月08日 16:46
「ダボス会議におけるある政治家」というのは、日本の政治家だったんでしょうか? 信じがたい話で、唖然。
外国では2,3ヶ国語できる人もいて、英語の下手な日本人を結構馬鹿にしている人にも出会いました。また、ペーパーの読み上げは、聴衆を見てないせいか、聴衆も真剣に聞いてない場面も見ました。文法的には正しいけど、コミュニケーションができてない。これは、日本の英語教育と、本に頼らず人に訊くことによる知識の収集、とか、そういう訓練の機会がないからだと思います。英語ができないだけで、知能も低いと見られかねないのが悔しい・・・。
3. Posted by aja   2007年03月15日 02:16
karuさんごもっとも、日本の総理大臣で元英語教師いらっしゃいましたね
英語でスピーチされましたがひどい発音で意味通じなかったとの事です
まー日本の英語教育はこんなものです、日本語には子音が少ないので発音が悪いのは致し方ないですが・・

ABCの世界では他国の言語は覚えやすいそうです、中国韓国の方々は発音が良いと言われます
私も現地に3日ほど滞在してやっと聞きなれるという状態です
4. Posted by あかむらさき   2007年03月18日 03:26
初めてコメントします。

政治家として発言には責任がある為、通訳を使うというのが賢明な選択なのでしょう。と言う訳で、国際会議に出るからといって、英語を話せる必要はないと思います。

この記事の政治家の場合、言葉以前の問題だと思います。会話下手、交流下手というのは政治家として致命傷かも知れませんね。人の心をつかむ術と言うのも、政治家には時として必要です。

(英語圏の)海外で英語話せない人を馬鹿にするとありましたが、そういう人は相手にする必要ありません。一体彼らのどれくらいが日本語を知っている、もしくは漢字を書けるのでしょうか?異文化に対する造詣、理解が浅い人々と見受けます。こういう人ばかりではないと思いますが、残念なことですね。
5. Posted by karu   2007年03月18日 14:01
あかむらさきさんのご意見、興味深く読ませていただきました。
英語を話せないことで馬鹿にする人たち、ですが、私の経験した例では、最初から馬鹿にする人たちもいれば、最初、「私は日本語話せないから」と、心広いことを言ってくれる人もいます。前者は相手にせず、でいいのですが、後者は、自由にコミュニケーションできないことから、結局、どこか軽く見る様子がそのうち、出て来たりします。
非英語圏から来た人の英語は、日本人のように文法的に正確ではありませんが、相手に自分の主張を伝えると言うことがよくできていると思います。ちょっとぐらいの間違いが気にならないほどに。まさに、コミュニケーションなのです。政治家の場合ですが、(続く)
6. Posted by karu   2007年03月18日 14:11
(続きです)
いや、政治家とは少し違いますが、私が中東に留学している某研究者に聞いた話では、そこでは、標準語(書き言葉)と話し言葉があり、両者の差はかなりあるそうです。外務省の研修生は、費用を出してもらって授業料の高い大学や家庭教師で学ぶけど、標準語を学び、話し言葉を学ばない人が多い、と聞きました。話し言葉と言えども大学の講義でも大統領の演説でも、議会の討論でも使われているそうです。かたや、企業派遣の人たちは、話し言葉を学ぶようです。公文書には書き言葉が使われるから、外務省の人には必要ないんだろうけれど、始めから切り捨てている態度に「?」です。コミュニケーションと言う視点があるのかな?と思います・・・。(ただし、こんな人たちばかりではない、と思うし、思いたいですが。)
7. Posted by 蚊め!   2007年03月21日 18:05
 日本人は文法は優秀です。そして書き言葉に関しても。でも話す言葉だけは現地で揉まれないと分からないことが多いです。
 スラングとか…、独特のイントネーションなど。
極端な話、話せれば(聞ければも含め)文法は少々いびつでもどうにかなります。もっとぶっちゃた話文型にそぐわなくても…。
もっとも、ここのように演説はどうかは知りませんけど…。
8. Posted by 蚊め!   2007年03月23日 00:44
http://www.whitehouse.gov/radio/
政治家向きのいいものがありました。息子ブッシュの肉声です。ここで国連で演説する人はリスニング力や発音を鍛えてくださいな。
9. Posted by karu   2007年03月23日 01:39
蚊め!さん、サイトアドレスをありがとうございます。早速アクセスしてみました。これで私もリスニング力を鍛えます。国連で演説、はないけれど、せめて周囲の人達に、「karuって英語できないんだね」と言われたくないので。(涙)
10. Posted by 蚊め!   2007年05月10日 06:20
http://www.npr.org/
ブッシュのへたくそな英語がいやだ!という人にはこういうサイトもあります。もちろんタダです。しかも、アメリカの今のニュースが「オンタイム」で聞けます。当然の事ながらスタンダードイングリッシュです。
11. Posted by 神奈川 在住〈常右衛門)   2007年10月08日 14:56
外国において、「スピーチ」は、日本国としての発言は、すべて、「日本語」が、よいとおもいます。個人的発言も、あるとおもいますが、「その場」で、即「雰囲気等」から、正確に「コミニュケーション」が、不可の
場合が、たたあるとおもいます。「通訳」媒介で、十分とおもいます。
 「政治家」の人格に及ぶ「ログ記述」は、負託した「我々主権者」の
責任であることを投稿される人に「望み」ます。
12. Posted by ted   2007年10月08日 15:11
アメリカにもう二十年近くいて、色々な国の人たち(偉い人も、そうでない人も)を観てきましたが、日本人の英語は中国、インド、ベトナム、韓国などの人たちの英語よりはるかにましです。
それでも彼らは自分が英語ができると思っています。

日本人はもっと自信をもっていいと思います。
13. Posted by Mcbride   2007年10月08日 21:09
オーストラリアに住む日系人です。
政治家に英語を話す能力は必要だとは思いません。

聞き取れないような言葉を無理して話すより、通訳を
通して話したほうが正確に伝わり誤解を生まなくて済むからです。

そのために優秀な通訳さんがいる訳ですし、
政治の世界での言い間違えは国際問題に発展しうる危険性さえあります。

そもそも政治家の素質とは、語学に長けているよりも、
いかにして国を良い方向へと運営するかということではないでしょうか?



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