2007年04月02日

うれしい春の訪れ

エジプトから

 エジプトは三月に入ると急に春めく。十二月から二月までの冬はコタツが欲しいなと思うぐらいに寒いので、やはり春の訪れはうれしい。厚着からやや薄着になるのはもちろん、コート類からも解放され、べッド上の毛布も敷布に替えるなどすると、気持ちまで軽くなってくる。戸外ではコスモスに似た真っ白な花が咲き、窓の外の大木にも紫色の大きな花が咲き始める。

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 この時期、果物の中で特に目を引くのはイチゴだ。果物屋の店頭はもちろんだが、道端に立って、車が止まるたびに売り込む者も出現する。日ごろのしつこさに、いつもははなから断るのだが、イチゴの赤さに釣られて、つい値段を聞いたのが運の尽き、いつの間にか買わされていた。

 でも交渉の末、三キロで八ポンド(約百七十円)で買った。ただ、箱の表面には大きくてきれいなイチゴが並んでいるのだが、その下には小さくて鮮度の良くない、腐りかけも混じっている。でも、イチゴジュースを作ったり、新鮮そうなのはそのまま食べたりして、二、三日楽しみが続いた。

 そのうちに、スエズ運河の建設拠点都市として知られるイスマレイヤに行った帰りに、農家の人が沿道に出している露店でまたイチゴを買うはめになった。さすが、農家直売だけあって、実の大きさも熟し具合も、試食してみた味も満点。イチゴが、細木で作られた箱に入っているのも素朴で風情がある。三キロ十ポンド(約二百二十円)にまけてくれた。

 大きい実はそのままほう張り、中くらいのものはスプーンでつぶして砂糖を絡め、牛乳を注ぎ込んで食べた。亡き母がよく作ってくれた方法だ。甘酸っぱさとミルクのまろやかさが調和して、贅沢(ぜいたく)感すら味わえる。三キロといえば結構な量で、二、三日、思いっ切り食べた。

 四月からは夏本番。三月は最も過ごしやすい時期だ。

(S)

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この記事へのコメント

1. Posted by 蚊め!   2007年04月03日 02:18
3キロ220円は激安のような。(あ、日本基準です)
2. Posted by かもめ   2007年04月06日 01:49
エジプトは野菜や果物が豊富で安くて、ありがたいです。
でも、記者さん、水をさして本当に申し訳ないんですが、私は、野菜や果物を買いながら、どれだけ農薬が使われたのかな、と思うことがあります。特に虫食いの無いきれいな場合。本当は農家など訪問してこっそり観察してみたいのだけど、つてが無いし。TVも野菜や果物を食べようということはあっても、農薬を減らそうといって無いような気がしますが、どうなんでしょうか?
ちなみに日本では、農家の人が「自分のところで作った○○は、食べない。農薬大量に使っているから」というのを、15年前ぐらいに聞いて、そんなの出荷するなんて、と恐ろしくなったことがあります。

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