2007年04月10日

出版界に大統領選景気

フランスから

 大統領選はメディア選といわれるが、大統領選挙まで二週間を切ったフランスでは、各候補者や関係者による暴露本も登場し、出版景気に沸いている。

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 話題を呼んでいるのは、世論調査で最も高い得票率が予想されているサルコジ候補への批判本だ。五日に機会均等担当相を辞任したばかりのアズーズ・ベガグ氏の出したサルコジ批判本は、アラブ系出身者であるベガグ氏のスキャンダラスな経験談が盛り込まれている。その内容は、一昨年暮れのアラブ系移民の暴動にさかのぼる。

 当時、内相だったサルコジ氏は、問題を起こすアラブ系移民の若者を「社会のくず」と呼んで話題になった。ベガグ氏は「私はアズーズ・サルコジではない」と発言、サルコジ氏の過激発言を皮肉った。ベガグ氏によれば、それを聞き付けたサルコジ氏は電話で、「おまえの顔を砕いてやる」と言ったという。サルコジ氏は「恥ずべきうそ」と否定している。

 その批判されたサルコジ氏は昨年夏に、『考証』という本を出版、少なくとも十六万部を売り、今月初めには、『アンサンブル』という本を出版している。

 サルコジ氏の最大の対抗馬、社会党のロワイヤル候補は、雑誌エルの編集長によるインタビュー本『今』を出版、私生活からフェミニズムについての考え方まで語っている。そのロワイヤル女史を中傷する本も出ている。社会党を離党した党の財務担当幹部だったエリック・ベッソン氏の書いた『誰がマダム・ロワイヤルを知っているのか』という本だ。

 同書では、ロワイヤル候補を節操のない大衆迎合主義者として描いている。その他、三番手に付けているバイル候補の出した『希望のプロジェクト』も売れている。

 何と大統領選関連の分析本、政策本、暴露本、告白本は百以上。出版界は大統領選景気に沸いている。

(A)

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sekai_no_1 at 09:00│Comments(1)TrackBack(0)ヨーロッパ 

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この記事へのコメント

1. Posted by karu   2007年04月11日 01:40
出版社の陰謀を疑いました。
候補者に、「どうですか、本を出しては? 他の候補に差をつける、知名度を上げるのにもってこいですよ」 反対勢力に「ここだけの話、暴露本、なんてのどうです」 でまた、元の候補に「暴露本に反論しないと!」
裏で出版社同士が「お前も俺も悪よのう」と笑いあっているとか…。

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