2007年05月28日

閉店した日本通の魚屋

エジプトから

 カイロに生活して、東京では到底受けられなかった意外な恩恵を受けた第一は、冷凍でない生マグロの入手だった。治安の良い高級住宅街とされるザマレック地区には、多くの邦人が居住している。日本人の魚好きに目を付けた魚屋が、当地に店を出し、品ぞろえを日本人向きにしていたのだ。その中心が、アレキサンドリア港を通じて水揚げされる地中海マグロだった。

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 マグロが入ると店の主人は邦人に電話をかけまくり、皆喜んで集まったものだ。ところが、四、五年前から一切、出なくなった。多分、漁師側が、高く売れるルート見つけたのだろう。

 それでも、マグロに代わる刺し身用としては、カツオやカンパチ、ハタ、イシモチ、イカ類などがあって、それなりに刺し身を食べることができていた。昨年マアディに引っ越してからも、時々その店を訪ねては刺し身用を買っていたのだが、今年になって久しぶりにその店を訪ねたところ、何と「閉店」となっていた。

 そういえば、昨年ごろから、店の主人が、最近は日本人が減り、客数が減ったと嘆いていたのを思い出した。イスラム過激派のテロのおかげで、在留邦人が減少傾向にあったのは確かだった。

 仕方なく、近所の大型スーパーでカツオを見つけ注文したが、そこの魚屋はカツオの切り方が分からず、めちゃくちゃにこねておしまい。これでは、カンパチも、ハタも、イシモチも任せられない。そもそも、鮮度が信じられなくなってきた。日本通の魚屋はどこに行ったのやら。

 そういえば、この魚屋の近くにあった邦人経営の惣菜屋も、それ以前に店じまいした。なんとも寂しいザマレックになった。もっとも大使館も今年末からマアディに移るのだが。

(S)

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この記事へのコメント

1. Posted by かもめ   2007年05月28日 20:59
私も、大手のスーパーの魚部門で貝を見つけ、「どこの産?」「いつとれたの?」「調理法は?」と聞いたら、売ってる人は答えられませんでした。(涙)
お話の「日本通の魚屋さん」、日本人会とかとつながりを持っていたり、親しい日本人有力者がいたら、お得意さんを増やしたり、少なくとも減少を防げ、閉店にならなかったかもしれませんね。エジプトで、突然閉店は珍しくないと思うのですが、サービスを利用するから、日本人もサービスが受け続けられるよう、何かできることがあるかも…と思ったりするこの頃です。
しかし、カイロはドーナツ化減少が起きているのでしょうか?
2. Posted by karu   2007年05月29日 01:38
ずっとずっと以前に、地中海の魚は漁師の用具から出るスズや鉛で汚染されてる、という記事を読んだ覚えがあります。そんな心配はないのでしょうか?
それと、紅海から取れる魚と地中海(アレキサンドリア)で取れる魚は、種類も違うのでしょうね。カイロの魚の供給源は、やっぱり地中海ですか?
3. Posted by S   2007年05月30日 06:00
地中海の汚染の度合いの詳細はわかりませんが、スペインとモロッコ間のジブラルタル海峡付近で、マグロの蓄養なども行われていましたし、地中海マグロは東京市場でも人気が高かったように記憶しています。(情報が古いかも)。生マグロのトロなんて、東京では値が高いから、日本人は喜んで集まって食べていました。大トロ中トロでキロ当たり1000円から1500円ぐらいでしたから。カイロの魚は、両方の海からと、ナイル川から来ています。地中海は紅海に比較し海水温が低いことから、脂のノリが良いのか、より魚らしく、おいしく、全般的に値段も高いです。かもめさん!、日本通の魚屋さんをもっと大切にしておけばよかったですね。後悔してます。

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