2007年06月14日

社内コミュニケーション

米国から

 情報とアイデアの迅速なコミュニケーションは生産性向上に不可欠であることが企業マネジメントの専門家から指摘されることが多いが、経営理論ではなく、実際の現場でのコミュニケーションはどうなのか。

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 ロサンゼルスに羅府新報という米国では最も由緒のある邦字新聞があるが、記者と営業マンなどを入れても五十人程度の従業員で五万部の日刊部数を誇っている。日本語が九ページで、英語が五ページという構成。

 ところがこういう小さい新聞社であるにもかかわらず、英字編集部と日本語編集部のコミュニケーション不足を実感したことがある。記者がボランティアを行っているあるイベントの広告や記事の掲載をよく頼むのだが、イベント自体が英語を解さない邦人や日本語を解さない日系米人の両方をターゲットにしているので、羅府新報にも英語と日本語で記事の掲載を依頼する。記事は英語と日本語で書き、新聞社に送るのだが、写真は一枚にしてしまう場合が多い。ところが、この写真が片方の編集部から別の編集部に届かないことが多く、写真説明も間違えることがあるのだ。

 小さな新聞社だからそれくらいのコミュニケーションと融通は利くだろうと思ったのはこちらの思い込み。外部には分からない両編集部間の目に見えない溝があるのかもしれないが、これが生産性を損ねていることは間違いない。

 そんな思いを抱いている時、同紙のコラム欄に日本語編集部記者が、英語編集部の新米記者を応援する記事が載った。同社が引っ越しで両編集部の記者同士が隣り合わせに席を構える形となり、両記者間の個人的コミュニケーションが深まったことが記載されていた。コミュニケーション理論の展開もよいが、現場での実践に勝るものはない。

(M)

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