2007年06月16日

色あせる“ユギロ”

韓国から

 ソウル市中心街にあるプレスセンターの十九階に先日、高齢の退役軍人たちが続々と集まってきた。俗にユギロ(六・一五のハングル読み)宣言といわれる二〇〇〇年六月十五日の南北共同宣言を糾弾する集会に参加する人たちだ。

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 「今日から平壌で開かれるユギロ共同宣言記念行事に参加するため、三百人近くの大韓民国国民が飛行機で北朝鮮に向かったが、いっそのこと、その飛行機が落ちてくれたらとさえ思う」
 司会者の「過激発言」にも会場はむしろ拍手で沸いた。行事に参加したのは南北共同宣言を支持・称賛し、日ごろから親北反米路線を主張する学者や宗教家、市民団体メンバーなど選(え)りすぐりの「ユギロ大好き人間」たちだったためだ。

 韓国の金大中大統領(当時)と北朝鮮の最高指導者・金正日総書記による南北共同宣言は、半世紀以上にわたり分断されていた韓半島に和解と統一の“春”をもたらす決定的な転機になるとの期待を集めた。政府、民間いずれも南北交流が堰(せき)を切ったように盛んになり、日本では民団と朝鮮総連が和合の機運を高めたことが思い出される。いつしかユギロは韓国人にとって特別の響きを持つ言葉になっていた。

 ところが五億ドルもの秘密資金が北に渡っていたことが後に判明し、赤化統一の野望を抱く北朝鮮ペースに巻き込まれたといった類(たぐい)の批判も多く聞かれるようになった。そして北朝鮮による対南工作の一環として警戒され、集会で糾弾され……。

 ユギロは同胞意識の強い韓国人がなびきやすい民族融和の代名詞のごとく韓国社会に浸透しかけたが、幸い(?)にも最近はすっかり色あせた感じがする。

(U)

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sekai_no_1 at 08:34│Comments(0)TrackBack(0)韓国・北朝鮮 

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