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　日本の運転免許証があれば取得は簡単だ。日本大使館から免許証の翻訳証明を発行してもらい、これをパスポートと一緒に現地の陸運局に持っていくだけ。

　基本的に外国人は身分証明としてパスポートを携帯することになっているが、カバンを持ち歩かない人にとってはかさばるし、何よりも紛失や盗難の危険が付きまとう。その点、免許証なら紛失してもダメージは少ないし、小さいから財布に入れっ放しにすることもできる。

　さらに運転免許証には、こちらの居住地が記載されているから、万が一の場合にも連絡先が明快で長期滞在者にはありがたい。

　それに身分証の提示が必要な時に、現地の人にとって見慣れない外国のパスポートや国際免許証よりも確認しやすくトラブルになりにくいというメリットもある。

　だがフィリピンの免許証には思わぬ落とし穴があった。作りが非常にもろいのだ。財布に入れていたら数カ月で表面のフィルムがはがれ始め、転写されている写真と一緒にずれてしまった。

　自分の扱い方が悪かったのかと反省していたある日、現地の新聞で免許証の質の悪さに苦情が集まっているという記事を見つけた。どうも免許証の素材に大きな問題があるようだ。

　そもそも運転免許としての役目は期待していなかったが、こんなに簡単に傷んでしまっては財布に入れて持ち歩くこともできず、結局のところ身分証明としての役目も果たしてくれなかった。そろそろ期限切れが迫っているが、更新すべきか考えているところだ。

（Ｆ）

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