2007年07月10日

心霊現象と科学者たち

オーストリアから

 最近、ゴースト・ハンターズ(邦名「幽霊を捕まえようとした科学者たち」デボラ・ブラム著、鈴木恵訳、文藝春秋刊)を読んで感動した。米国プラグマティズムの創設者ウィリアム・ジェームズを中心に、イギリス功利主義哲学パイオニア、ヘンリー・シジウィック、進化論の生みの親のイギリスの博物学者アルフレッド・ラッセル・ウォレス、ノーベル生理学・医学賞受賞者シャルル・リシェら第一線の科学者たちが霊的現象や「死後の世界」の存在について追求していく姿が記述されている。

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 科学者たちが霊現象を研究していることが知られると、学界や同僚から揶揄(やゆ)や批判を受ける状況は、二十一世紀の今日でもあまり相違はない。ウォレスは「科学者が超常現象を探求しようとすると、たちまち降格されてしまう」と嘆いているほどだ。そのような中で、心理学の創設者として既に世界的に著名だったジェームズは心霊研究の重要性を説得する一方、心霊研究に取り組む同胞の学者たちを鼓舞していく。

 若き心霊研究の第一人者リチャード・ホジソンが「霊界に行けば、もっといろいろなことを成し遂げられるかもしれない。そうすれば、真実を一点の疑問の余地もなく明らかにできるはずだ」と述べ、本人が霊界に行って、地上に通信することができれば、霊界の存在は証明できる、と語る個所がある。そのホジソンがその直後、急死し、彼の霊が霊媒者パイパー夫人を通じて語り掛けるシーンは感動的だ。

 多くの偏見と戦いながら心霊研究を続けていった科学者たちの情熱と忍耐は近い将来、新しい科学のパラダイムとして結実する時が来るのではないだろうか、という思いにさせられた。

(O)

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