2007年07月20日

バイオ燃料と環境問題

ブラジルから

 先日、バイオ燃料関連の取材でブラジル南西部を訪れた。ブラジルは現在、バイオ燃料で世界の注目を集めており、世界中の投資家が優良な投資先を求めて同地に注目している。

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 ブラジル南西部は、ここ数年、中国を中心とした大豆需要の高まりと世界的な大豆相場の高騰などで注目されてきたが、最近はバイオ燃料関連産業でさらなる注目を集めている。

 同地域をクルマで走りながら驚いたのが、見渡す限りのサトウキビや大豆畑だ。果てしなく続く産業道路と大規模農場は、まさに同地が「アグリビジネス(農業ビジネス)」で急成長している地域だということを実感させる。

 ただし、環境問題の専門家などからは「慎重な投資と農地運用が必要だ」などの声も上がっている。

 現地を走っていると、時折「アルコール燃料に反対を!」と書いたステッカーを張ったクルマを見掛ける。「アルコール燃料の製造過程で出される汚染物質が貴重な自然を破壊している」との環境保護団体の主張に賛同する人たちだ。

 ブラジル南西部には、世界にも貴重な生態系を保つ大湿原「パンタナール(世界遺産)」がある。

 ブラジルの環境法は、河川から一定の距離を開けた場所以外への農薬使用や、サトウキビを伐採・原料を採取した後に発生する大量のカスなどの廃棄に関して厳しい規定を設けている。

 ただし、大雨に伴う廃棄物の氾濫(はんらん)や土地の表層の流出で、多くの化学薬品が自然体系を破壊しつつあるというのが環境保護団体関係者の主張だ。バイオ燃料ブームに沸くブラジルには、ビジネスの側面だけでなく、環境問題の観点からも、現在のバイオ燃料ブームをとらえる必要がある、と訴えている人たちがいる。

(S)

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