2007年07月28日
軍人の国
韓国から
ソウルの北方、京畿道の坡州市や東豆川市などに行くと、軍部隊があちこちに点在している。
この辺りは北朝鮮との軍事境界線が近く、車で国道を走ると必ずといっていいほど軍用トラックに出会う。“前線”の雰囲気さえ醸し出される場所だ。
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ソウルの北方、京畿道の坡州市や東豆川市などに行くと、軍部隊があちこちに点在している。
この辺りは北朝鮮との軍事境界線が近く、車で国道を走ると必ずといっていいほど軍用トラックに出会う。“前線”の雰囲気さえ醸し出される場所だ。
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今は少なくなったが、かつて韓国の男性と話をすると、兵役時代の自慢話をたびたび聞かされたものだ。心身共にあらゆる訓練を受けるため、この期間で「一人前の男になる」という一種の登竜門のような存在になっている。
街で見掛ける軍人たちのほとんどは二十歳そこそこの若者だが、まだどことなくあどけなさを残す。先日、市街地に接するある部隊で訓練中の軍人が、厳(いかつ)い顔で小銃を構えながら立っていたが、ミニスカートの若い女性が目の前を通り過ぎると、彼は姿勢を変えずに目だけで女性を追っていた。
しかし、この国には軍人に対する苦い思い出もある。長かった軍事政権時代、特に民主化運動が軍部隊によって鎮圧された一九八〇年の光州事件では多数の犠牲者を出した。当時の首謀者たちは逮捕・起訴され、服役したが、現政権になって始まった過去史真相究明の一環として、軍圧制の実態が再調査されている。問題の根の深さを物語っていよう。
十年間にわたる融和政策で韓国国民の北朝鮮への警戒心は緩みっ放しだが、その一方、ミサイルや核で周辺国に脅威を与えている北朝鮮と直接対峙(たいじ)する軍人たちは、実戦こそないとはいえ、今なお戦闘態勢を余儀なくされている。日本では感じられない緊張感、やはりここは「軍人の国」なのだ。
(U)
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