2007年09月07日

女性雇用の先進国

フィリピンから

 経済的には発展途上国のフィリピンだが、女性の社会進出においては世界有数の先進国であることはあまり知られていない。

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 ある国際調査によれば、フィリピンで経営幹部に女性が参加している企業は97%にも上ることが分かった。これは調査対象となった三十二カ国中で最も高い数値。ちなみに二位は中国の91%で、三位は85%のマレーシア。日本は25%で最下位だった。

 また比労働雇用省の発表によれば、二〇〇六年度における女性の管理職は二百二十五万七千人で、男性管理職の百六十二万九千人を大きく引き離した。〇二年に行われた調査では、女性管理職が百八十六万人で、男性管理職が百四十万人とそれほど差はなく、ここ数年で急速に女性の社会進出が進んだことが分かる。

 フィリピンでは一般的に女性の方が勤勉で高学歴のイメージがある。特に流暢(りゅうちょう)な英語が必要とされる外資系の企業などでは、結果的に女性が広く採用される理由にもなっているようだ。男性労働者の五人に一人が大卒なのに比べ、女性労働者は三人に一人が大卒との調査結果も出ている。

 フィリピンで女性の社会進出が活発な理由は、母系社会で女性が男性と対等に働くことに違和感がないことに加え、子育てのスタイルが大きいと感じる。フィリピンは大家族が多く、親戚(しんせき)間の交流も活発で、気軽に子守を頼める環境があり、保育園など必要ない。

 さらに多少の出費で家政婦も雇えるため、小さな子供がいる女性でも仕事に集中できる。こういう文化的な背景がフィリピン女性の社会進出を支えていると言える。

 フィリピンの働く女性を代表するアロヨ大統領も、米誌フォーブスの「強い女性百人」という特集で五十一位に選ばれるなど健闘している。

(F)

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sekai_no_1 at 08:36│Comments(1)TrackBack(0)アジア 

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この記事へのコメント

1. Posted by karu   2007年09月08日 14:51
うらやましい話です。しかし、こう言ってはなんですが、フィリピンだから可能なのでしょう、いろんな意味で。日本なら、もし管理職になれば、−いや、管理職にならなくても−仕事にパーフェクトである事を求められる度合いがとても高い気がします。時々、海外にいて、「え、そんなので仕事したつもりなの?」という、まことにおおらかな(というか、いい加減な)仕事振りを見ることが多いですが、たまたまでしょうか。日本なら、クレームものの仕事振りが。

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