2007年09月21日

納得いかない交通違反

フィリピンから

 「ヘタしたらガソリン代より罰金の方が高くつくよ」。最近、クルマの運転を始めたばかりの知人が愚痴をこぼした。クルマを買って二カ月で三回も捕まったという。

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 「停止線をちょっとオーバーしただけで七百五十ペソ(約二千円)の罰金だよ」と彼は憤る。些細(ささい)なこととはいえ違反は違反だから仕方ないが、彼の怒りも分からなくはない。

 とにかくこの国ではあまりに無謀運転がまかり通っていて、違反の定義も曖昧(あいまい)だから捕まると納得がいかないのだ。特に運転初心者は勝手が分からず最初は苦労するらしい。

 乗客を求めて急停止と蛇行(だこう)を繰り返す大型バス。タクシーもボロボロの年代モノばかりで無茶な割り込みを平気でする。ブレーキランプやヘッドライトの欠陥に加え、古すぎて流れに乗れないクルマなど、事故を誘発するような違反は日常化しすぎてほとんど放置状態。

 かなり大きな幹線道路でも渋滞時には車線など意味を成さなくなり、車両の前後だけでなく左右の車間距離までギリギリになる始末。激しい渋滞を「バンパー トゥ バンパー」と表現するが、フィリピンの場合はさらに「サイドミラー トゥ サイドミラー」が加わるといった感じだ。

 たとえ警察車両であっても運転マナーの悪さは大差ない。パトカーなどあちこちボコボコで、こんな運転をする警官に取り締まられてもまったく説得力はない。

 だから、ほとんどのドライバーにとって交通違反の取り締まりは「安全対策」ではなく「警官のふところ対策」という認識だ。前述の彼も、三回捕まったうち二回はそでの下で難なく見逃してもらったとぼやいていた。

(F)

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sekai_no_1 at 08:44│Comments(0)TrackBack(0)アジア 

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