2007年09月25日

政治家の失言

フランスから

 フランスで左派出身のクシュネル外相が、イランの核問題で「最悪の場合、武力制裁も」と発言したことが波紋を呼んだ。

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 ノーベル平和賞を受賞した「国境なき医師団」の創設者の一人で、医者でもあったクシュネル氏は、外相に就任した時、「私は自分の言葉でしゃべる外相になります」と明言した。その発言の裏には、中道右派政権に入っても、サルコジ仏大統領の操り人形にはならないという意味も含まれていた。

 とはいえ、外相の一言は、一歩間違えば戦争を引き起こすことにもなりかねない重いものだ。八月にはイラクを訪問し、マリキ政権がうまくいっていない現状を見て、帰国後、「マリキ首相は辞任すべきだ」と発言し、同首相を怒らせた。「内政干渉につながる発言だった」と外相は謝罪したが、失言だったことは間違いない。

 イランへの武力制裁発言では、フィヨン仏首相が「外相発言がイランとの緊張関係を生んだ」と批判、サルコジ大統領は「私は戦争という言葉は使わない」と武力制裁発言を否定、クシュネル氏本人は「マスコミの誤報だった」と、発言の修正に必死だった。だが、国民は外相の不用意な発言に困惑している。

 フランス人の性格から言って、政治家でも日本のようにグループをつくることは難しい。一つの政党に属していても、それぞれがユニークな意見を持っている。他の人にはない自分だけの個性的意見を持てない人は、政治家のみならず、一般社会でも存在価値が薄いのがフランスだ。

 国際社会の大多数の国が、イラク戦争を支持しても、独り反対することは、フランスでは普通のことだ。日本とは正反対で、会議の席でも、食事の席でも、他の人と異なったことが言えない人には存在価値がない。そんな国で政治家の失言を取り締まるのは至難の業と言えそうだ。

(A)

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sekai_no_1 at 08:24│Comments(0)TrackBack(0)ヨーロッパ 

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